このページは貨物自動車運送事業法に基づいて定められている資格:運行管理者(貨物)のトップページです。
運行管理者…配車係とはどう違うん?
ぱっと見は同じに見えますよね…
運行管理者は国家資格持ちの人を会社が選任しますが、配車係は誰でもする事はできます。
配車は誰でもやれるってなると、法令ガン無視の配車表とか作りそうで怖いな。
そーです。そういうのがあるので、実際は運行管理者が配車係を兼ねているのが多いですね。
なるほど。資格取ったら求人や転職に有利とか手当貰えるとかのメリットある?
ありますし、仕事が内勤寄りに変わってきますね。
運行管理者(貨物)の資格を取得するメリットは・・・
トラックの運転に自信ないから運行管理者を目指すとかはアリなんだろうか…?
そういう人を見た事はあるけど、ドライバーさんとうまくやり取り出来るか微妙な気が…
運行管理者(貨物)の資格取得
資格概要
運行管理者(貨物)って何なの?的な事
運行管理者は道路運送法・貨物自動車運送事業法に基づいて管理的な業務を行うための国家資格です。
運行管理者は(貨物)と(旅客)に種類が分かれています。
種類 | 基づく法令と対象 |
---|---|
運行管理者 (貨物) | 貨物自動車運送事業法 大型トラック等 |
運行管理者 (旅客) | 道路運送法 大型バス等 |
当サイトでは大型トラック等向けの(貨物)に特化した内容で試験対策などを書いています。
このサイトで(旅客)はノーマークです。
運行管理者の業務・役割など
運行管理者がその業務をするには「資格を持つ人を会社が選任」し、お役所へ届出をしてからとです。
主な業務としては、以下のようなものがあります。
運行管理者の業務
・運転者の支援
・安全管理と教育
・労務管理
・運転者のスケジュール管理
・配送ルートの管理
・車両(運行記録計)の管理
これらを法令順守は勿論のこと、安全・確実に遂行します。
また、名称は「運行管理者」ですが運転者に対して上位の存在ではないので、運転者と密なコミュニケーションを取って支援するのが役割です。
運転者への教育や指導とか出てくるけど、運行管理者はそれが支援なのを忘れちゃダメだな。
運行管理者の受験資格
運行管理者の資格試験を受けるには「受験資格」が定められています。
以下どちらかに該当する人が受験できます。
運行管理者の受験資格
・基礎講習を修了した人
・運行管理者の補助者を1年以上経験
基礎講習の受講は誰でもOKなので、運行管理者の資格を早く取得したい場合は基礎講習を受けてすぐに試験を受ける流れが良いです。
基礎講習は連続した3日間の座学で、試験対策に特化した内容ではありません。
基礎講習の間はすごく眠いんですよね…
運行管理者資格を取得するまでの流れ
運行管理者資格を取得するまでの大まかな流れです。
- 予約した日時・会場で3日間の受講
- 持ち物:予約票・筆記用具・顔写真(3㎝×2.4㎝)
- 受講料:8,900円(税込)を現地で現金払い
- 受講が終わったら修了証をもらう
予約した会場でCBT試験(パソコン入力)を受験
- 持ち物:顔写真付きの身分証
- 全30問 制限時間90分
- 正答率60%以上 ※
- 電卓や時計の持込は不可(PCで使える)
※各科目1問以上の正解、試験最後の科目のみ2問以上正解しないと正答率60%以上でも不合格
試験期間の終了日から2~3週間でホームページに合否の発表が出ます。
同日付で封書(普通郵便)の合否通知+資格者証の申請書等も発送されます。
合格通知は資格者証の申請で運輸局へ送るので、絶対に捨ててはダメです。
運行管理者は合格して終わりではなく、合格後に改めて資格者証の発行申請をします。
以下のものを揃えて運輸局へ郵送します。郵送するための
- 資格者証の発行申請書
- 試験の合格通知
- 運転免許証の写し
- 収入印紙270円分
- 返信用封筒(角形2号・切手貼付済)
申請書の発送からおおよそ2週間後、資格者証が送られてきます。
試験日から資格者証の受取までは約2カ月前後かかると見ておくと良さそうです。
運行管理者試験は毎年2回のみの実施なので、不合格=資格者証を手にするのも半年遅れとなります。
流行りのCBT試験ってやり易いのかな?
問題用紙に書いて考えるとかが出来ないので、練習してから受験した方がいいですね。
運行管理者(貨物) 試験の内容と科目
試験内容
運行管理者は運送の現場を管理・運転者の支援を行うので、割と多岐に渡る法令等の知識が必要です。
試験の実施サイクルや合格基準などは以下です。
運行管理者 (貨物) | 情報 |
---|---|
試験 実施 | 毎年2回 8月・3月 |
制限 時間 | 90分 |
問題数 | 30問 |
回答 方式 | CBT |
合格 基準 | 正答率60% 各科目で最低1問正解 |
合格 発表 | 9月・4月 |
直近 合格率 | 令和5年度(2023)第1回 33.5% |
合格率はあんま高くないんだな。
いつも忙しいドライバーさんが業務命令で受験させられるから…
試験の科目は運行管理者の業務に関わる関係法令を順番に流した後、応用問題で〆るような感じです。
出題 | 関係法令(科目的な) | 問題数 |
---|---|---|
①-⑧ | 貨物自動車運送事業法 | 8 |
⑨-⑫ | 道路運送車両法 | 4 |
⑬-⑰ | 道路交通法 | 5 |
⑱-㉓ | 労働基準法 | 6 |
㉔-㉚ | 実務上の知識及び能力 | 7 |
* | 合計 | 30 |
法令(科目)によって難易度と重要度に大きな差があり、貨物自動車運送事業法と労働基準法は試験対策の上で特に大事にするところです。
とは言え捨て科目は作れないから全体を見ておかないとだな。
貨物自動車運送事業法
貨物自動車運送事業法は、事業者が運送事業を適正に営むための法律です。
この中で特に重要なのは運行管理者の業務や点呼で、これらは試験終盤の「実務上の知識及び能力」にも応用・複合問題として出題されます。
- 法の目的・定義・許認可
- 運行管理者の義務・業務・選任等
- 輸送の安全と安全運輸マネジメント
- 過労運転と過積載の防止
- 事故報告と速報
- 指導監督と「人」に関する記録
- 点呼と運行指示書
- 運行に係る書類と記録
貨物自動車運送事業法は基準等の細かい事を覚えるのが多いので、勉強方法もそれに合わせて対応するのが良いです。
貨物自動車運送事業法の勉強方法
・すぐには覚え切れないので、インプットとアウトプットを反復
・意図的に時間をかけて知識をしっかり定着させる
貨物自動車運送事業法の過去問を例に出した試験対策のページです。
運行管理者試験で一番ボリューム大なので、じっくり攻略していくのが大事です!
道路運送車両法
道路運送車両法は、車検や整備に関する事がが定められた法律です。
試験対策は車検に関する決まりや保安基準を見ておけば良く、難易度は低めです。
- 道路運送車両法の目的・定義
- 車検と登録
- 点検整備と保安基準
道路運送車両法は一度目を通しておくだけで良いような論点も多いので、数値を覚えるところだけ力を入れれば良いです。
道路運送車両法の勉強方法
・簡単なところは流す
・基準を覚えるところに力をかける
・数値を連続して覚える場合、声に出して読んで「身体で」覚える
道路運送車両法の過去問を例に出した試験対策のページです。
これはサクッと流して次に行くのが良さそうだな。
道路交通法
道路交通法は、車両の種類や交通ルールに関する事が定められた法律です。
試験対策は交通ルール全般を見ておけば良く難易度は低めです。ただし、試験終盤でも応用問題に組み込まれるので「舐めるな危険」です。
- 用語と自動車の定義
- 車両の交通方法
- 標識と行為の是非
- 事故・違反の措置と禁止事項
- 運転者の遵守事項
道路交通法は日頃の運行で実際に触れている部分が多いので、法令上のルール・基準を再確認する目線で見ておくと良いです。
道路交通法の勉強方法
・慣れと基準を再確認
・自動車の種類(何トン以上は~)は何も見ずに表を書けるようにする
道路交通法の過去問を例に出した試験対策のページです。
簡単だからこそ「舐めるな危険」です!
労働基準法
労働基準法は、労働条件やトラック運転手の拘束時間等の「改善基準」が定められた法律です。
試験対策は労基法の一般的な労働条件等は軽く流しつつ「改善基準」に時間と労力をかけるのが良いです。
「改善基準」は試験終盤で他の法令や計算問題との複合問題として出題されます。
- 労働条件の基本と解雇
- 労働時間と休暇
- 健康診断
- 労働時間等の「改善基準」
労働基準法は「改善基準」の理解と計算問題の対応が難しいので、勉強方法も少し工夫が必要です。
労働基準法の勉強方法
・「改善基準」に注力
・計算がうまくいかない部分を何度も反復
・メモを取りながら問題を解く
労働基準法の過去問を例に出した試験対策のページです。
「改善基準」の詰めが甘いと労基法+試験終盤でW失点するんだよな…
実務上の知識及び能力
実務上の知識及び能力は、運行管理者の実務に即した応用問題です。
他の科目(特に事業法・道交法・労基法)が出来ないと、ここで壊滅的な失点をする事になります。
- 事業法:運行管理者の業務と点呼
- 事業法:運転者への指導監督と健康管理
- 交通事故防止対策
- 運行計画=道交法×改善基準
- 事故の再発防止とKYT
実務上の知識及び能力の一番最後は「考察問題」がよく出るので、事前準備がとても重要です。
実務上の知識及び能力の勉強方法
・他の科目を振り返り知識不足等を補う
・言葉の意味(英訳)を理解する
・メモを取りながら問題を解く
実務上の知識及び能力の過去問を例に出した試験対策のページです。
自分がどの法令のどの部分が苦手か把握するトコからだよな。
基本を押さえる前に応用問題やっても辛いだけですもんね…
運行管理者(貨物) 当サイト編集部員の試験結果レポートなど
運管って合格率が高くないのが気になるんだよな…
試験は難しくないんですが、一番の原因は準備不足かな…
CBT試験っていう不慣れな環境というのもあるかもです。
CBT試験ってeラーニングの確認テストと何か違うのか?
やってることは基本的に同じなんですが、大人数が会場に集まると色々あるんです…
もしかして音とかニオイとか?
ですねー…無駄にマウスのホイールをゴリゴリゴリゴリ回し続けて騒音出す人がいて集中力を削がれるとか。
ニオイの気になる人も居た気はしますが、わたしは騒音とコロナの病み上がりで不調での受験でした。
当日の体調管理も万全にしとかんとだな。
合格発表はどんな感じかね。
ネットで公開で…
よくある自分の受験番号を探すタイプだな。
検索したら最初は出なかったので落ちたかと思いました。
オプションで試験結果のレポート見れるんだっけ。
+140円のレポートですね。
簡単なはずの道交法で1問ミスっちゃいました。難しい問題もなかったから選択ズレかな…w
29/30って100点満点なら96点って事だよな。
…俺が受験してもそこまで点数伸ばせる自信ねーよ…
次のページでは早速、貨物自動車運送事業法に関する事を見ていきます!
■運行管理者 ページ一覧
①:運行管理者の概要 ◀◀ NOW
②:貨物自動車運送事業法(前半)
③:貨物自動車運送事業法(後半)
④:道路運送車両法
⑤:道路交通法
⑥:労働基準法
⑦:実務上の知識及び能力
⑧:運行管理者(貨物)過去問 R3-CBT