2024年(令和6年)5月に実施された高圧ガス移動監視者講習の検定問題(過去問)を、見て覚えている限りで再現してみました。
ここは高圧ガス移動監視者の令和6年度 第1回の過去問を再現して解いてみるページです。
今回も…だよな?
いつも通りの順番で流していきましょう。
基本的に前回同様でいーよな。
解説は本編で使ってた表などを引用して下さいね。
へいへい。
解説の途中で学習の本編ページへリンクを貼る事があるから、必要に応じて見に行って貰えればだな。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第1回 概要
今回の検定試験の実施内容と次回の予定です。
仕様 | 情報 |
---|---|
検定 実施日 | 令和6(2024)年5月24日 |
検定会場 | 北海道 東京都・千葉県 新潟県・富山県 大阪府 沖縄県 |
制限時間 | 90分 |
問題数 | 20問 |
合格基準 | 正答率60% |
合格発表日 | 令和6(2024)年6月中 |
実施予定 次回検定 | 令和6年度 第2回 令和6(2024)年9月1日 |
次回 会場予定 | 宮城県 茨城県 東京都・千葉県 新潟県 愛知県 大阪府 香川県 鹿児島県 |
問題として出題された論点を纏めます。
出題 | 問題の主たる論点 | 前回 配置 |
---|---|---|
法令 基準 | ②高圧ガスの定義 ③ローリーでのガス移動 ④ローリーでのガス移動 ⑤バラ積みでの液石の移動 ⑥ツーマン運行 | ①高圧ガス保安法の目的② ④ ④ ⑤ ⑥ | ①
計算 性状 | ⑧基礎的な計算 ⑨ボイル・シャルルの法則 ⑩液化ガスの性状 ⑪燃焼と爆発 ⑫可燃性ガスと酸素の性状 ⑬毒性ガスの性状 ⑭LPガスの性状 ⑮特殊高圧ガスの性状 | ⓻ゲージ圧力と絶対圧力⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮ |
法令 基準 | ⑰高圧ガスの移動 ⑱ローリー容器と付属品 ⑲高圧ガス容器 ⑳非常時の措置 | ⑯ローリーでのガス移動⑰ ⑱ ⑲ ⑳ | ⑯
概要や出題内容は他の過去問とほとんど変わらずだったな。
なんかローリーに関する問題が増えて、バラ積みのが減りましたね。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第1回 法令・基準Aパート
まずは法令の前半で6問だな。
問1.高圧ガス保安法の目的
■問題文
高圧ガス保安法の目的として災害防止のために定められているのはどれ?
イ.高圧ガスの製造および貯蔵を規制
ロ.高圧ガスの販売および移動を規制
ハ.民間事業者および高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
毎回、下の太字を押さえておけば大丈夫だな。
高圧ガス保安法 第1条
この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制するとともに、民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、もつて公共の安全を確保することを目的とする。
今回は出なかったですけど、「販売量を規制」とか出たら引っかけですね。
問2.高圧ガスの定義
■問題文
次のうち正しいものはどれ?
イ.常用の温度で圧力が1㎫となる圧縮ガス(除:圧縮アセチレンガス)であり、現にその圧力が1㎫であるものは高圧ガスである
ロ.常用の温度で圧力が0.1㎫であり、かつ温度15℃において圧力が0.1㎫となる圧縮アセチレンガスは高圧ガスである
ハ.温度35℃において圧力が0㎩を超える液化シアン化水素は高圧ガスではない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
いつも通り表のまんまだな。
高圧ガスの定義 | どのガスが | 温度が | 圧力が |
---|---|---|---|
① 圧縮ガス | 毒性の無いガス 酸素 ※②を除く | ・現在温度で ・35℃時点で | 1.0㎫ ≦ 圧力 |
② 圧縮アセチレンガス | 圧縮アセチレンガス | ・現在温度で ・15℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
③ 液化ガス | 液化ガス | ・現在温度で ・35℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
特定品目 (特殊高圧ガス) | ④液化シアン化水素 液化ブロムメチル ※危険性が特に高い | ・35℃時点で | 無条件で |
この整理は覚えるのに少し時間がかかるので、ゆっくり繰り返し見て覚えましょう。
問3.ローリーでのガス移動
■問題文
タンクローリによる高圧ガス(除:液化石油ガス)の移動について正しいものはどれ?
イ.容器に設けたバルブまたはコックには開閉方向および開閉状態を外部から容易に識別するための措置を講ずる
ロ.酸素を移動する際に消火設備を携行しなかった
ハ.容器(含:容器頂部に設けた付属品)の地盤面からの高さが車両の地盤面からの最大高より高い場合、高さ検知棒を設ける必要はない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
結局はこの後に貼る表の基準なんだよな…
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問4.ローリーでのガス移動
■問題文
タンクローリによる高圧ガス(除:液化石油ガス)の移動について正しいものはどれ?
イ.液化ガスの充填容器等(除:国際輸送用タンクコンテナ・継目なし容器)は、容器内部の液面揺動を防止するために防波板を設ける
ロ.容器元弁・緊急遮断装置に係るバルブその他の主要な付属品が突出した容器では、これら付属品を車両の右側面以外に設けた堅固な操作箱の中に収納する必要があるが、操作箱と車両の後バンパとの水平距離に関する基準はない
ハ.毒性ガスを移動する際、当該毒性ガスの種類に応じた防毒マスクを携行したので、手袋・保護具・災害発生防止のための応急措置に必要な資材・工具等は携行しなかった
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
ローリーで同じような問題が2問続くのは珍しいな。
基準 | ローリー・バラ積みでの共通事項 |
---|---|
移動監視者 | ①移動監視者は移動の監視をする際、常に免状・講習の修了証を携帯する ・甲 乙 丙種いずれかの化学責任者免状 ・甲 乙種どちらかの機械責任者免状 ・高圧ガス 移動監視者講習の修了証 |
② 携行品 (装備) | ・車両には小型消火器2つ以上と応急措置に必要な資材・工具を携行する ・毒性のあるガスを移動する際、保護具と除害剤・工具を携行する ・携行品は月に1回以上の点検をする |
③ 携行品 (書面) | (イエローカードの携行) 高圧ガスを移動する際、ガスの名称・性状・災害防止についた書かれた書面を 移動中に携帯し、内容を遵守する |
④ 警戒標 | 車両の見やすい箇所に(前後各1枚)警戒標を掲げる ・警戒標のサイズは横幅が車体幅の1/3以上 ・バラ便は積載容量が50ℓ以下(25ℓ容器2本まで)の場合は警戒標いらない |
⑤ 充填容器 | 一般複合容器は刻印※1 の年月から15年以上経過したものを使用しない |
⑥ 温度 | 充填容器または内部のガスの温度は40℃以下に保つ |
⑦ 表示 | 容器のバルブやコックは開閉方向と開閉状態を外部から容易に識別可能にする |
⑧ 点検 | ・移動の開始時・終了時とも異常の有無を点検する ・異常がある場合は必ず措置を講ずる |
移動の経路 | ⑨移動の経路は繁華街・人混みを避ける ※著しく遠回りの場合は通っても良い |
悪路の走行 | ⑩凹凸の多い道路を走行した後は一旦停止し積載状況・バルブの緩みを確認する |
運転の交代 | ⑪次の場合は車両1台に運転者2人を乗務させ、交代して運転する ・1人の連続運転時間が10分以上かつ4時間を超えて30分の休憩を挟まない場合 ・1人の運転者の運転時間が1日9時間を超える場合 |
駐車 | ⑫・建物の2F以上への駐車不可、運転者はやむを得ない場合以外は車両を離れない ・坂道での駐車は必ず車輪止めを使用する |
移動監視者の資格を取る目的はローリーで運ぶ事ですからね。
問5.バラ積みでの液石の移動
■問題文
液化石油ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合で正しいのはどれ?
イ.内容積118ℓの充填容器等を車両に積載して移動する際、当該車両の見やすい箇所へ警戒標を掲げる
ロ.充填容器等は転落・転倒等による衝撃およびバルブの損傷を防止する措置を講じ、かつ粗暴な取扱いをしない
ハ.突出したバルブのある充填容器等には、固定式プロテクターまたはキャップを施す
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
まあ言うまでもないよな…
問6.ツーマン運行のルール
■問題文
特殊高圧ガスの充填容器等を車両に積載して移動する際、運搬の経路・交通事情・自然条件その他から判断して、交代して運転させるため同じ車両に運転者2名を充てる必要があるのは次のうちどれ?
イ.1人の運転者による1日あたりの運転時間が10時間で、そのうち最長の連続運転時間は2時間
ロ.1人の運転者による1日あたりの運転時間が8時間で、そのうち最長の連続運転時間は5時間
ハ.1人の運転者による1日あたりの運転時間が6時間で、そのうち最長の連続運転時間は2時間
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
相変わらずベタな問題だな。流石にコレは運転者なら解けるだろうに…
労基法ガン無視の配車してる会社が未だにあるから…ゲフンゲフン
法令・基準の前半はここまでだな。何か妙に問題が易しくなっているような気もするが…
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度第1回 計算・性状
ここから9問は計算問題と性状だな。
問7.ゲージ圧力と絶対圧力
■問題文
圧力について正しいのはどれ?圧力が低い→高い順に並んでいるのはどれ?
イ.標準大気圧
ロ.0.25㎫(ゲージ圧力)
ハ.0.5㎫(絶対圧力)
ニ.300㎪(絶対圧力)
■選択肢
1.イ→ロ→ニ→ハ
2.イ→ニ→ロ→ハ
3.ロ→イ→二→ハ
4.ロ→ハ→ニ→イ
5.ハ→ロ→二→イ
正解は2.イ→ニ→ロ→ハ、ですね。
圧力の変換とかは本編のここで纏めてたな。
問8.基礎的な計算
■問題文
次の記述で正しいのはどれ?
イ.酸素は水よりも分子量が大きいが、アボガドロの法則に従うと標準状態で1molの酸素と水素の体積は同じ
ロ.絶対温度(熱力学温度)をT(K)、セルシウス温度t(℃)とすると、絶対温度とセルシウス温度の関係は「T=273.15-t」となる
ハ.標準状態でブタンガスは同一体積の空気に対して約半分の重さであり、空気中に漏れた場合は高い所に滞留しやすい
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
しれっと性状っぽいのが混ざってるけど、C4H10の重さを考えれば難しいものでもないな。
問9.ボイル・シャルルの法則
■問題文
温度25℃・ゲージ圧力200㎪で気体が容器に充填されている。容器内の温度が40℃になったら容器内の圧力はゲージ圧力で一番近くなるのはどれ?
■選択肢
1.215㎪ 2.250㎪ 3.280㎪
4.320㎪ 5.380㎪
正解は1.215㎪、ですね。
雑に計算すると210㎪くらいになるから、一番近い選択肢を選んどけばOK。
この計算が苦手だったら一度、本編の計算例を一緒に計算してみるといいな。
問10.液化ガスの性状
■問題文
液化ガスについて正しい記述はどれ?
イ.液化ガスの沸点は液面にかかる圧力を上げると高くなる
ロ.プロパンとブタンが混ざったLPガスの飽和蒸気圧は、温度が一定なら組成に関係なく一定
ハ.液状のプロパンの温度上昇による体積の膨張割合は水よりも小さい
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
易しい問題だったが、苦手なら本編の解説を見ておこう。
問11.燃焼と爆発
■問題文
可燃性ガスの燃焼と爆発で正しいものはどれ?
イ.常温・常圧の空気中でアンモニアの爆発下限界は、プロパンのそれよりも大きい値
ロ.火炎・電気火花・静電気の放電は発火源となるが、断熱圧縮は発火源とならない
ハ.酸化エチレンは自然発火性ガスであり、空気中に漏れると発火源がなくてもすぐに発火する
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
発火源と点火源の意味合いは変わらない(=表記のゆれ)と見ておいて大丈夫だな。
ちょっと前までの問11みたいに難易度上げて(戻して)きましたね。
問12.可燃性ガスと酸素の性状
■問題文
可燃性ガスと酸素について正しいのはどれ?
イ.液化エチレンは無色透明の液体であり、空気中に漏れると直ちに気化して特殊な甘い臭いのあるエチレンガスとなる
ロ.同量の水素と塩素が混ざったガスは塩素爆鳴気と呼ばれ、加熱すると爆発的に反応する
ハ.酸素中で油の付着した可燃物が発火すると、一瞬のうちに高温の大きな炎となって燃える
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
またエチレンの甘い臭いかよ…作問者さんよ、そろそろネタ変えてくれよ…
可燃性ガス+酸素 | 可燃性 | 範囲 | 爆発臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|
C2H2 | アセチレン引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | ニンニク臭 | 0.91 | ▲84℃ |
C2H4 | エチレン引火性 | 3% ~ 36% | 甘い芳香 (エーテル臭) | 0.98 | ▲104℃ |
(メタン) CH4 | 天然ガス引火性 | 5% ~ 15% | 無臭 | 0.55 | ▲161℃ |
H2 | 水素引火性 | 4% ~ 75% | 無臭 | 0.07 | ▲253℃ |
O2 | 酸素不燃性 ※支燃性※ | - | 無臭 | 1.11 | ▲183℃ |
作問者さん、エチレンが好きなのかな…
問13.毒性ガスの性状
■問題文
毒性ガスについて正しいのはどれ?
イ.塩素は支燃性があり、可燃物とともに発火源に触れるとその物質を燃焼させる
ロ.一酸化炭素は圧縮ガスとして運搬され、空気と混合すると爆発性混合ガスとなる事がある
ハ.酸化エチレンはアセトンには溶けるが水・エーテルには溶けない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
物質が何に溶けるとか最近の動画講習で言ってるんかね…?
問14.LPガスの性状
■問題文
LPガスについて正しいのはどれ?
イ.LPガスまたはLPGは日本語訳で液化天然ガスとなる
ロ.LPガスは常温・常圧で気体だが、冷却または常温で圧縮することで液化する事ができる
ハ.LPガスは一般的に液体の状態で容器に充填して移動・貯蔵する
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は6.ロ・ハ、ですね。
LPガスの日本語訳が問題になるとは思わんかったな…
わたしも高圧ガスの勉強するまで知らなかったし、こーいうのも良いんじゃないですか?
問15.特殊高圧ガスの性状
■問題文
特殊高圧ガスについて正しいのはどれ?
イ.特殊高圧ガスは、いずれも爆発範囲が広く、それらが漏れて燃えている時に漏れを止めずに消火すると帰って危険性が増す事がある
ロ.モノシランは自然発火性ではない
ハ.アルシンは塩素やフッ素と反応しない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
特殊高圧ガスは塩素やフッ素みたいなハロゲンと「混ぜるな危険」だよな。
特殊高圧ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | 発火点 |
---|---|---|---|---|---|---|
SiH4 | モノシラン自然発火性 | 1% ~ 100% | 粘膜刺激 | 5 | 刺激臭 | ▲162℃ |
Si2H6 | ジシラン自然発火性 | 1% ~ 100% | 粘膜刺激 | 不明 | 刺激臭 | ▲100℃ 以下 |
PH3 | ホスフィン自然発火性 | 2% ~ 100% | 神経障害 | 0.05 | 腐魚臭 | 28℃ |
GeH4 | モノゲルマン 引火性 分解爆発性 | 2% ~ 100% | 腎障害 血液毒 | 0.2 | 吐気催す 変な臭い | 85℃ |
AsH3 | アルシン引火性 | 5% ~ 78% | 精神錯乱 溶血 内臓疾患 | 0.005 | ニンニク臭 | 225℃ |
H2Se | セレン化水素引火性 | 8% ~ 62% | 胃腸衰弱 呼気臭化 | 0.05 | ニンニク臭 | 85℃ |
B2H6 | ジボラン引火性 | 1% ~ 93% | 筋力低下 腎障害 | 0.1 | 気持悪い 甘い臭い | 38℃ |
教本では特殊高圧ガスの人体影響とか解毒法も出てるので、そーいう問題も出ると毒劇っぽくて面白そうなんですけどね…
いや、それは万人受けはしないと思うぞ…?
…計算・性状はここまでだな。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第1回 法令・基準Bパート
最後の5問は法令と基準で前半とは別の論点の問題だな。
問16.ローリーでのガス移動
■問題文
タンクローリによる高圧ガス移動について適切なものはどれ?
イ.可燃性ガスを移動する際に携行する資材・工具等は3カ月に1回点検をしている
ロ.高圧ガスを移動する際、移動開始前に漏れのチェックをしておけば、移動終了後に改めて点検をする必要はない
ハ.所定の安全な場所に駐車した場合であっても、駐車中は移動監視者・運転者は食事その他やむを得ない場合を除いて車両から離れてはいけない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は3.ハ、ですね。
なんかこの問題、ローリーと言いつつも単に車両共通の扱いだよな。
基準 | ローリー・バラ積みでの共通事項 |
---|---|
移動監視者 | ①移動監視者は移動の監視をする際、常に免状・講習の修了証を携帯する ・甲 乙 丙種いずれかの化学責任者免状 ・甲 乙種どちらかの機械責任者免状 ・高圧ガス 移動監視者講習の修了証 |
② 携行品 (装備) | ・車両には小型消火器2つ以上と応急措置に必要な資材・工具を携行する ・毒性のあるガスを移動する際、保護具と除害剤・工具を携行する ・携行品は月に1回以上の点検をする |
③ 携行品 (書面) | (イエローカードの携行) 高圧ガスを移動する際、ガスの名称・性状・災害防止についた書かれた書面を 移動中に携帯し、内容を遵守する |
④ 警戒標 | 車両の見やすい箇所に(前後各1枚)警戒標を掲げる ・警戒標のサイズは横幅が車体幅の1/3以上 ・バラ便は積載容量が50ℓ以下(25ℓ容器2本まで)の場合は警戒標いらない |
⑤ 充填容器 | 一般複合容器は刻印※1 の年月から15年以上経過したものを使用しない |
⑥ 温度 | 充填容器または内部のガスの温度は40℃以下に保つ |
⑦ 表示 | 容器のバルブやコックは開閉方向と開閉状態を外部から容易に識別可能にする |
⑧ 点検 | ・移動の開始時・終了時とも異常の有無を点検する ・異常がある場合は必ず措置を講ずる |
移動の経路 | ⑨移動の経路は繁華街・人混みを避ける ※著しく遠回りの場合は通っても良い |
悪路の走行 | ⑩凹凸の多い道路を走行した後は一旦停止し積載状況・バルブの緩みを確認する |
運転の交代 | ⑪次の場合は車両1台に運転者2人を乗務させ、交代して運転する ・1人の連続運転時間が10分以上かつ4時間を超えて30分の休憩を挟まない場合 ・1人の運転者の運転時間が1日9時間を超える場合 |
駐車 | ⑫・建物の2F以上への駐車不可、運転者はやむを得ない場合以外は車両を離れない ・坂道での駐車は必ず車輪止めを使用する |
同じ試験で同じような問題が繰り返し出るのは「大事な事だから二度言います」的なところでしょーか…?
問17.高圧ガスの移動
■問題文
高圧ガスの充填容器等を車両に積載して移動する際、適切なものはどれ?
イ.可燃性ガスの充填容器等と酸素の充填容器等を混載する時は、お互いのバルブが相互に向き合わないようにする
ロ.水素と塩素の充填容器等を混載しても良い
ハ.モノシランの充填容器等を移動する際、振動で容器が接触してバルブが緩まないように木枠やパッキンで固定する
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は5.イ・ハ、ですね。
問12のロ.と合わせてみておくと理解が早いな。
塩素爆鳴気って何かの必殺技みたいな名前ですよね。←タメ→+Bで何か飛びそうな…
そりゃソニックブームだな。ヨガフレイムっぽいから ←↙↓↘→+P じゃないか?
問18.ローリー容器の付属品等
■問題文
タンクローリ用容器の付属品等について正しいのはどれ?
イ.緊急遮断装置は必ず閉止の状態で運行する
ロ.高さ検知棒が必要な場合、棒の先端は容器頂部より10cm以上高くなるようにする
ハ.温度計の検出部は容器内の気相部に取り付ける
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
いつもの気相部と液相部だな。
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
今回の問題はローリー関連が多くて難易度低めなので色々とオイシイですね。
問19.高圧ガス容器
■問題文
高圧ガス容器について正しいのはどれ?
イ.継目なし容器は主として高い圧力の圧縮ガスを充填するのに使われる
ロ.容器の表面積1/2を赤に塗ったものは水素ガスの容器
ハ.容器の刻印の記号は「V=内容積」「FP=耐圧試験の圧力」「TP=最高充填圧力」を表す
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
ザ・定番の問題だな。
高圧ガス 種類 | 容器 塗色 | 「燃」 表示 | 「毒」 表示 |
---|---|---|---|
酸素 | 黒色 | ||
炭酸ガス | 緑色 | ||
水素 | 赤色 | 白字で 「燃」 | |
アセチレン | 褐色 | 白字で 「燃」 | |
液化 アンモニア | 白色 | 赤字で 「燃」 | 黒字で 「毒」 |
液化塩素 | 黄色 | 黒字で 「毒」 | |
その他 | 灰色 | ※ | ※ |
これは絵を見て→表をみて~の繰返しで覚えちゃいましょう。
問20.非常時の措置
■問題文
高圧ガス移動中の非常時の措置について適切なのはどれ?
イ.非常時の応急措置を迅速かつ安全に行うため、ガスの性状を熟知するのは大切
ロ.非常時の初期措置をするため、第1通報をたまたま居合わせた通行人にお願いした
ハ.LPガスが漏れ、燃焼・爆発の危険が迫っていたので周辺の火気制限を行った
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
常識的な内容で何を言うまでもなかったが、本編で纏めた事を流し読みしておくといいな。
これで20問、終わったな。
続けて1つ前の過去問も流しますか?
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度第1回 振り返り
今回のお役目終了と寒暖差で体ダルいから、いつもの配置に戻るぞー
はいー
5/24に検定を受けられた皆様、お疲れさまでした!
この酷い寒暖差は何とかなんねーかな…日中と夜で15℃くらい開くと流石にな…
そんなおっさんは気温差の小さいところに移住してみては…?
どこへだよ…
えー…こないだ佐渡へ行きてーなぁ、とか言ってませんでしたっけ。
今回の問題を見て思った事をどーぞ。
何かやたらと難易度が下げられていた気がするんだけどな、何だろうなコレ。
問11だけは難しくなってましたけどね。
…今回は問題がただ簡単っていうか妙に単調だった気がするんですけど、何があるんでしょーね…?
さて、一旦〆としましょうか。
温泉いきてーなぁ…
これから高圧ガス移動監視者の資格取得をする方は、試験対策用に本編も見て頂ければです。
■高圧ガス移動監視者 ページ一覧
①:高圧ガス移動監視者の概要
②:高圧ガス-法令・基準
③:高圧ガス-計算・性状
④:過去問-令和5年度 第2回
⑤:過去問-令和5年度 第3回
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