2025年(令和7年)5月に実施された高圧ガス移動監視者講習の検定問題(過去問)を、見て覚えている限りで再現してみました。
今のところ「令和最新版の過去問」です。

ここは高圧ガス移動監視者の令和7度 第1回の検定問題を再現して解いてみるページなんだなぁ。

何でまた左側なんですか?

もうこの定位置でよくねーか…?

はい、それじゃ今回もわたしの解説で進めましょーか。

解説の途中で学習の本編ページへリンクを貼る問題も出てくるので、本編も見ておこうって人は見に行ってくださいです。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和7年度 第1回 概要
今回の検定試験の実施内容と次回の予定です。
仕様 | 情報 |
---|---|
検定 実施日 | 令和7(2025)年5月23日 |
検定会場 | 北海道 千葉県・東京都 新潟県 大阪府 |
制限時間 | 90分 |
問題数 | 20問 |
合格基準 | 正答率60% |
合格発表日 | 試験日から1カ月後くらい |
実施予定 次回検定 | 令和7年度 第2回 令和7(2025)年8月31日 |
次回 会場予定 | 宮城県 茨城県 千葉県・東京都 新潟県 愛知県 大阪府 香川県 鹿児島県 沖縄県 |

次回は夏休みのさいしゅーびですね…

いや、受験者の多くは社会人だから、先に盆休みは取ってるんじゃねーか?
問題として出題された論点を纏めます。
出題 | 問題の主たる論点 | 前回 配置 |
---|---|---|
法令 基準 | ②高圧ガスの定義 ③高圧ガスの移動 ④ローリーでのガス移動 ⑤バラ積みでのガス移動 ⑥ツーマン運行のルール | ①高圧ガス保安法の目的 = = ⑯ ③ ④ 再登場 |
計算 性状 | ⑧基礎的な計算 ⑨アボガドロの法則 ⑩液化ガスの性状 ⑪燃焼と爆発 ⑫可燃性ガスの性状 ⑬毒性ガスの性状 ⑭LPガスの性状 ⑮特殊高圧ガスの性状 | ⓻ゲージ圧力と絶対圧力 = = - = = = = = = |
法令 基準 | ⑰高圧ガスの移動 ⑱ローリー容器と付属品 ⑲高圧ガス容器 ⑳非常時の措置 | ⑯ローリーでのガス移動- ⑯ = = = |

ツーマン運行の問題が復活w

どうせ守る会社ねーのになぁ…
高圧ガス移動監視者-過去問 令和7年度 第1回 法令・基準Aパート


法令・基準の前半6問から見ていきましょー!
問01.高圧ガス保安法の目的
次の記述のうち、高圧ガス保安法の目的において、高圧ガスによる災害を防止するために定められている事項として正しいものはどれか。
イ
高圧ガスの製造及び消費を規制すること
口
高圧ガスの販売量及び販売価格を規制すること
ハ
民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進すること

正解肢はイ,ハ だな。

いつものひっかけが、より露骨に…w
高圧ガス保安法 第1条
この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制するとともに、民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、もつて公共の安全を確保することを目的とする。
問02.高圧ガスの定義
次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
温度 35度において圧力が1メガパスカル以上となる圧縮ガス (圧縮アセチレンガス を除く。)は、現在の圧力が1メガパスカル未満であっても、高圧ガスである。
ロ
常用の温度において圧力が 1.5 メガパスカルとなる圧縮ガス (圧縮アセチレンガス を除く。)であって現にその圧力が 1.5 メガパスカルであるものは、高圧ガスである。
ハ
常用の温度において圧力が0.15 メガパスカルとなる液化ガス (液化シアン化水素、液化ブロムメチル又はその他の政令で定めるものを除く。)であって現にその圧力が 0.15 メガパスカルであるもので、かつ、圧力が 0.2 メガパスカルとなる場合の温度が35度を超える液化ガスは、高圧ガスである。

正解肢はイ,ロ だな。

基準値に該当するかどうかの判別だけですね。
高圧ガスの定義 | どのガスが | 温度が | 圧力が |
---|---|---|---|
① 圧縮ガス | 毒性の無いガス 酸素 ※②を除く | 現在温度で or 35℃時点で | 1.0㎫ ≦ 圧力 |
② 圧縮アセチレンガス | 圧縮アセチレンガス | 現在温度で or 15℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
③ 液化ガス | 液化ガス | 現在温度で or 35℃時点で | |
特定品目 (特殊高圧ガス) | ④液化シアン化水素 液化ブロムメチル ※危険性が特に高い | 35℃時点で | 無条件で |
問03.高圧ガスの移動
高圧ガスを車両により移動する場合の監視に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
圧縮ガスである容積 500立方メートルの可燃性ガス (特殊高圧ガスを除く。)のみを移動するときは、移動監視者に当該高圧ガスの移動について監視させなくてもよい。
口
特殊高圧ガスを移動する場合は、移動する数量に関係なく移動監視者による監視が必要である。
ハ
移動監視者は、高圧ガスの移動を監視するときは、常に所定の免状又は講習を修了した旨を証する書面を携帯しなければならない。

正解肢はロ,ハ だな。

これも基準表のまんまですね。
高圧ガスの種類 | 性質 | 監視が必要な数量 | 主な物質名 |
---|---|---|---|
① 可燃性ガス + 酸素 | 毒性なし + 可燃性 | 圧縮ガス:300㎥以上 液化ガス:3,000kg以上 | アセチレン・エチレン 天然ガス・水素 ※1 酸素(酸素は不燃性) |
② 液化石油ガス | 可燃性 | 質量:3,000kg以上 | LPガス (プロパン・ブタン・プロピレン) |
③ 毒性ガス | 毒性あり | 圧縮ガス:100㎥以上 液化ガス:1,000kg以上 | 塩素・二酸化硫黄 アンモニア・一酸化炭素 酸化エチレン |
特殊高圧ガス | ④毒性あり + 可燃性 | 数量に関係なく 監視が必要 | ホスフィン(リン化水素) モノシラン・ジシラン 他4種・計7種 |
問04.ローリーでのガス移動
タンクローリによる高圧ガス (液化石油ガスを除く。)の移動に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
容器(当該容器の頂部に設けた附属品を含む。)の地盤面からの高さが車両の地盤面からの最大高より高い場合には、高さ検知棒を設けること。
口
容器元弁、緊急遮断装置に係るバルブその他の主要な附属品が突出した容器にあっては、これらの附属品を車両の右側面に設けた堅固な操作箱の中に収納すること。
ハ
後部取出し式容器以外の容器にあっては、容器の後面と車両の後バンパの後面との水平距離についての規制はない。

正解肢はイ だな。

規制がない訳ない…ですよね。
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問05.バラ積みでのガス移動
高圧ガス(液化石油ガスを除く。)の充填容器等を車両に積載して移動する場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
充填容器等 (内容積が5リットル以下のものを除く。)には、転落、転倒等による衝撃及びバルブの損傷を防止する措置を講じ、かつ、粗暴な取扱いをしないこと。
口
水素の充填容器等は、アセチレンまたはアンモニアの充填容器等と同一の車両に積載して移動しないこと。
ハ
毒性ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合において、駐車するときは、当該充填容器等の積み卸しを行うときを除き、第一種保安物件の近辺及び第二種保安物件が密集する地域を避けるとともに、 交通量が少ない安全な場所を選んだ。

正解肢はイ,ハ だな。

ロ.の肢は微妙ですね…塩素とアセチレン or アンモニアは確実に混載NGですけど、水素との混載は非推奨なだけで必ずしもNGではないんですよね…
問06.ツーマン運行のルール
質量 3000 キログラム以上の液化酸素をタンクローリにより移動する場合、運搬の経路、交通事情、 自然条件その他の条件から判断して、 交替して運転させるため、車両 1 台について運転者2人を充てなければならない場合は次のうちどれか。
イ
1の運転者による1日当たりの運転時間が7時間で、そのうち最長の連続運転時間が5時間となる場合
ロ
1の運転者による1日当たりの運転時間が6時間で、そのうち最長の連続運転時間が3時間となる場合
ハ
1の運転者による1日当たりの運転時間が10時間で、そのうち最長の連続運転時間が3時間となる場合

正解肢はイ,ハ だな。

ヨンサンマルと1日9時間を守っているか、というだけの問題ですが…実際に守っている会社は見た事がないですね…

法令・基準の前半はここまでです!
高圧ガス移動監視者-過去問 令和7年度第1回 計算・性状


さて、計算と各種ガスの性状のパートですね。
問07.ゲージ圧力と絶対圧力
圧力に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
0.200 MPa(絶対圧力) = 200 kPa(絶対圧力)
ロ
0.1 MPa(絶対圧力) > 0.1 MPa(ゲージ圧力)
ハ
101.3 kPa(ゲージ圧力) = 2.026 MPa(絶対圧力)

正解肢はイ だな。

ゲージ圧力に0.101MPaを足して絶対圧力に揃えて比べるだけですね。
問08.基礎的な計算
次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
アボガドロの法則に従うとき、標準状態において、気体の酸素1molが占める体積と気体の窒素 1molが占める体積は、同じである。
ロ
密度は、物質の単位質量当たりの体積である。
ハ
熱力学温度(絶対温度) をT(K)、セルシウス温度を t(°C) とすると、Tとtの関係は≪ T = 273.15 + t ≫となる。

正解肢はイ,ハ だな。

密度は日本語だとわかりにくいですが、計算式にすると前後が逆になってしまいますね。
問09.アボガドロの法則
液化酸素 5 kg がすべて気化して酸素ガスになった。この酸素ガスの体積は標準状態でおよそいくらか。ただし、この酸素ガスはアボガドロの法則に従うものとし、酸素の 分子量は 32 とする。

正解は3,500リットル だな。

今回は単位もリットルでやりやすい問題でしたね。
問10.液化ガスの性状など
液化ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
液化ガスは、温度が上昇しても膨張しないため、容器に充填する際に容器内の上部に空間を作る必要はない。
ロ
液化ガスの蒸気圧と温度の関係は、液化ガスの種類に応じた固有のものである。
ハ
液体が蒸発して気体になるときは、外部から熱を吸収する。

正解肢はロ,ハ だな。

普通に考えて温度が上がって膨張しない訳がないのに…w
問11.燃焼と爆発
可燃性ガスの燃焼と爆発に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
ガスの種類によっては、空気や酸素がなくても爆発を起こすものがある。
口
一酸化炭素は自然発火性ガスである。
ハ
圧力と温度が一定の場合、一般に酸素中では空気中に比べて可燃性ガスの爆発範囲は広くなる。

正解肢はイ,ハ だな。

これは簡単でしたね。
問12.可燃性ガスの性状など
可燃性ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
酸化エチレンは、水やメタノールによく溶ける。
ロ
アセチレンは、無色で空気より軽く、アセトンには溶解しない。
ハ
常温、大気圧の空気中において、プロパンの爆発下限界は、水素の爆発下限界よりも高い。

正解肢はイ だな。

爆発下限界は、プロパン:2%,水素:4%でしたね。

爆発下限界の覚え方は本編(計算・性状のページ)で書いたのがあったっけ。
可燃性ガス+酸素 | 可燃性 | 範囲 | 爆発臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|
C2H2 | アセチレン引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | ニンニク臭 | 0.91 | ▲84℃ |
C2H4 | エチレン引火性 | 3% ~ 36% | 甘い芳香 (エーテル臭) | 0.98 | ▲104℃ |
(メタン) CH4 | 天然ガス引火性 | 5% ~ 15% | 無臭 | 0.55 | ▲161℃ |
H2 | 水素引火性 | 4% ~ 75% | 無臭 | 0.07 | ▲253℃ |
O2 | 酸素不燃性 ※支燃性※ | - | 無臭 | 1.11 | ▲183℃ |
毒性ガス 液化石油ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cl2 | 塩素不燃性 ※支燃性※ | - | 粘膜刺激 | 0.1 | 刺激臭 | 2.50 | ▲34℃ |
SO2 | 二酸化硫黄不燃性 | - | 気管支炎 | - | 刺激臭 | 2.20 | ▲10℃ |
NH3 | アンモニア引火性 | 15% ~ 28% | 粘膜刺激 | 25 | 刺激臭 | 0.60 | ▲33℃ |
CO | 一酸化炭素引火性 | 13% ~ 74% | 酸素欠乏 低体温 | 25 | 無臭 | 0.97 | ▲192℃ |
(CH2)2O | 酸化エチレン 引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | 窒息 肺水腫 | 1 | エーテル臭 | 1.49 | 11℃ |
(プロパン) C3H8 | 液化石油ガス引火性 | 2% ~ 10% | 麻酔性 窒息 | - | 不快臭 ※着臭※ | 1.52 | ▲42℃ |
問13.毒性ガスの性状等
毒性ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
塩素は、可燃性も有し、常温常圧では黄緑色の気体である。
ロ
アンモニアは、可燃性も有し、常温常圧では無色の気体である。
ハ
酸化エチレンは、分解爆発性ガスで、空気または酸素と混合しなくても爆発することがある。

正解肢はロ,ハ だな。

塩素に可燃性があったら、怖くてお掃除に使えないですね…w
毒性ガス 液化石油ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cl2 | 塩素不燃性 ※支燃性※ | - | 粘膜刺激 | 0.1 | 刺激臭 | 2.50 | ▲34℃ |
SO2 | 二酸化硫黄不燃性 | - | 気管支炎 | - | 刺激臭 | 2.20 | ▲10℃ |
NH3 | アンモニア引火性 | 15% ~ 28% | 粘膜刺激 | 25 | 刺激臭 | 0.60 | ▲33℃ |
CO | 一酸化炭素引火性 | 13% ~ 74% | 酸素欠乏 低体温 | 25 | 無臭 | 0.97 | ▲192℃ |
(CH2)2O | 酸化エチレン 引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | 窒息 肺水腫 | 1 | エーテル臭 | 1.49 | 11℃ |
(プロパン) C3H8 | 液化石油ガス引火性 | 2% ~ 10% | 麻酔性 窒息 | - | 不快臭 ※着臭※ | 1.52 | ▲42℃ |
問14.LPガスの性状等
LPガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
工業用を含むすべてのLPガスは、においを感知できるように着臭してある。
ロ
ガス状のLPガスは、空気と混合すると爆発性混合ガスになる場合がある。
ハ
LPガスは、通常、容器内に液体の状態で充填して貯蔵または移動する。

正解肢はロ,ハ だな。

一般家庭でのガス漏れに気付きやすいように着臭しますからね。
問15.特殊高圧ガスの性状等
特殊高圧ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
呼吸器用保護具として、給気式(陽圧式)空気呼吸器を使用した。
ロ
ホスフィンは、常温の空気中で自然発火することがある。
ハ,
モノゲルマンは、熱的には不安定で、常温以下でも分解爆発する可能性がある。

正解肢は全て だな。

ここを簡単にされちゃうと、化学好き女子としては少し寂しい…w

計算・性状はここまでです!
高圧ガス移動監視者-過去問 令和7年度 第1回 法令・基準Bパート


あと5問、法令・基準で終わりですねー!
問16.ローリーでのガス移動
タンクローリによる高圧ガスの移動に関する次の記述のうち適切なものはどれか。
イ
高圧ガスを移動するとき、車両の前部および後部の見やすい箇所に警戒標を掲げた。
ロ
可燃性ガスを移動するときに携行する必要のある資材、工具等を、常に正常な状態に維持するため3ヶ月に1回点検した。
ハ
資材および工具等として、車輪止めは4個携行した。

正解肢はイ,ハ だな。

基準をまとめたものをざっと流し見しておきましょう。
基準 | ローリー・バラ積みでの共通事項 |
---|---|
移動監視者 | ①移動監視者は移動の監視をする際、常に免状・講習の修了証を携帯する ・甲 乙 丙種いずれかの化学責任者免状 ・甲 乙種どちらかの機械責任者免状 ・高圧ガス 移動監視者講習の修了証 |
② 携行品 (装備) | ・車両には小型消火器2つ以上と応急措置に必要な資材・工具を携行する ・毒性のあるガスを移動する際、保護具と除害剤・工具を携行する ・携行品は月に1回以上の点検をする |
③ 携行品 (書面) | (イエローカードの携行) 高圧ガスを移動する際、ガスの名称・性状・災害防止についた書かれた書面を 移動中に携帯し、内容を遵守する |
④ 警戒標 | 車両の見やすい箇所に(前後各1枚)警戒標を掲げる ・警戒標のサイズは横幅が車体幅の1/3以上 ・バラ便は積載容量が50ℓ以下(25ℓ容器2本まで)の場合は警戒標いらない |
⑤ 充填容器 | 一般複合容器は刻印※1 の年月から15年以上経過したものを使用しない |
⑥ 温度 | 充填容器または内部のガスの温度は40℃以下に保つ |
⑦ 表示 | 容器のバルブやコックは開閉方向と開閉状態を外部から容易に識別可能にする |
⑧ 点検 | ・移動の開始時・終了時とも異常の有無を点検する ・異常がある場合は必ず措置を講ずる |
移動の経路 | ⑨移動の経路は繁華街・人混みを避ける ※著しく遠回りの場合は通っても良い |
悪路の走行 | ⑩凹凸の多い道路を走行した後は一旦停止し積載状況・バルブの緩みを確認する |
運転の交代 | ⑪次の場合は車両1台に運転者2人を乗務させ、交代して運転する ・1人の連続運転時間が10分以上かつ4時間を超えて30分の休憩を挟まない場合 ・1人の運転者の運転時間が1日9時間を超える場合 |
駐車 | ⑫・建物の2F以上への駐車不可、運転者はやむを得ない場合以外は車両を離れない ・坂道での駐車は必ず車輪止めを使用する |
問17.高圧ガスの移動
高圧ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
充填容器等を荷台の前方に寄せてロープで荷台にしっかり固定した。
ロ
塩素の充填容器とアセチレンの充填容器とをバルブが相互に向き合わないようにして、同一の車両に積載して移動した。
ハ
液化塩素の充填容器等(内容積 47L)をトラックに立積みにして移動した。

正解肢はイ,ハ だな。

こっちのロ.の肢なら答えが明快なんですけどね…前半のはこっちで混乱させる為の布石だったのかな…
問18.ローリー容器の付属品等
タンクローリ用容器の附属品などに関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
アースコードは、タンクローリ用容器などに帯電した静電気を大地に放電するために用いる。
ロ
圧力計は一般にブルドン管式のものが用いられており、その圧力計導管の取出部は液相部にある。
ハ
緊急遮断装置は、容器内の圧力が異常に高くなったときに容器の破裂を防止するためのものである。

正解肢はイ だな。

これもまとめ表を流し見しておきましょう。
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問19.高圧ガス容器
高圧ガスの容器に関する次の記述のうち正しいものはどれか。
イ
酸素ガス用の容器は、容器の表面積の1/2以上を黒色に塗色してある。
ロ
圧縮ガスの容器に刻印されている「FP」は、最高充填圧力を表す記号である。
ハ
可燃性ガスであれば「燃」、毒性ガスであれば「毒」の文字を容器の外面に規定された色で明示する。

正解肢は全て だな。

容器の色を覚えるの、面倒なので全部正しいのはラッキーですねw


表示項目 | 記号 | 単位 | 刻印の意味 |
---|---|---|---|
内容積 | V | ℓ | 47.0ℓ 容器の容量 |
容器の 質量 | W | kg | 17.1㎏ 容器の重さ (付属品含まず) |
記号番号 | - | - | 固有の 管理番号 |
合格年月 | - | - | 14年8月 耐圧試験 合格年月 |
耐圧試験 圧力 | TP | ㎫ M | 3.0M(㎫) 試験した 圧力 |
最高充填 圧力 | FP | ㎫ M | 2.5M(㎫) 充填可能な 最大圧力 |
問20.非常時の措置
高圧ガスの移動中における非常時の措置に関する次の記述のうち適切なものはどれか。
イ
移動する際には、ガス名、所属会社、電話番号などの必要事項を記入した緊急連絡先カードを常時数枚携行した。
ロ
車両に積載した容器から高圧ガスが少量漏えいしていたので、近くの安全な場所まで移動して停止した。
ハ
LPガスが漏えいしたとき危険区域内の住民に警告し、風下に避難するように誘導するのが望ましい。

正解肢はイ,ロ だな。

ハ.みたいな避難誘導したら後で問題になりそうですね…

これで全20問、終了です!
続けて1つ前の過去問も流しますか?
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高圧ガス移動監視者-過去問 令和7年度第1回 振り返り

5/23に検定を受けられた皆様、お疲れさまでした!

前回の過去問解説で、お前さんがツーマン運行の問題は…とか書いたから復活したんじゃねーの?

えー…作問者さん、このサイト見てるのかなぁ…??

まー高圧ガスの事をdisってる訳でもないし、純粋に受験者を応援するサイトなんだから見てても問題ないよな。

だったらXの高圧ガス公式垢さんと一緒に何かしてみたいですねぇ…w

何かって何すんの?

…あ。何しましょーね…?

さて、今回はこの辺で。

最近、ちと忙しかったから健全なマッサージ屋でも行くかな…
これから高圧ガス移動監視者の資格取得をする方は、試験対策用に本編も見て頂ければです。
■高圧ガス移動監視者 ページ一覧
①:高圧ガス移動監視者の概要
②:高圧ガス-法令・基準
③:高圧ガス-計算・性状
④:過去問-令和5年度 第2回
⑤:過去問-令和5年度 第3回
⑥:過去問-令和5年度 第4回
⑦:過去問-令和6年度 第1回
⑧:過去問-令和6年度 第2回
⓽:過去問-令和6年度 第3回
⑩:過去問-令和6年度 第4回
⑪:過去問-令和7年度 第1回 ◀◀ NOW