2024年(令和6年)2月に実施された高圧ガス移動監視者講習の検定問題(過去問)を、見て覚えている限りで再現してみました。
ここは高圧ガス移動監視者の令和5年度 第4回の過去問を再現して解いてみるページです。
今回も俺が進行役なのか…
じゃ、そーいう事で。
へいへい。
いつものざっくり解説は忘れないで下さいね?
あれ、何気にウケが良いのもあったもんなぁ。
解説の途中で学習の本編ページへリンクを貼る事があるから、必要に応じて見に行って貰えればだな。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和5年度 第4回 概要
今回の検定試験の実施内容と次回の予定です。
仕様 | 情報 |
---|---|
検定 実施日 | 令和6(2024)年2月16日 |
検定会場 | 宮城県 東京都・神奈川県・千葉県 愛知県・香川県 |
制限時間 | 90分 |
問題数 | 20問 |
合格基準 | 正答率60% |
合格発表日 | 令和6(2024)年3月18日 |
実施予定 次回検定 | 令和6年度 第1回 令和6(2024)年5月24日 |
次回 会場予定 | 東京都・千葉県 北海道 新潟県・富山県 大阪府 沖縄県 |
問題として出題された論点を纏めます。
出題 | 問題の主たる論点 | 前回 配置 |
---|---|---|
法令 基準 | ②高圧ガスの定義 ③移動の監視の数量要件 ④ローリーでのガス移動 ⑤バラ積みでの液石の移動 ⑥ツーマン運行 | ①高圧ガス保安法の目的② ③ ④ ⑤ ⓻ | ①
計算 性状 | ⑧基礎的な計算 ⑨ボイル・シャルルの法則 ⑩液化ガスの性状 ⑪燃焼と爆発 ⑫可燃性ガスと酸素の性状 ⑬毒性ガスの性状 ⑭LPガスの性状 ⑮特殊高圧ガスの性状 | ⓻ゲージ圧力と絶対圧力⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮ ⑯ | ⑧
法令 基準 | ⑰高圧ガスの移動 ⑱ローリー容器と付属品 ⑲高圧ガス容器 ⑳非常時の措置 | ⑯ローリーでのガス移動⑰ ⑱ ⑲ ⑳ | -
概要や出題内容は他の過去問とほとんど変わらずだったな。
配置は前々回(R5第2回)に戻って、法令の前半にツーマン運行が残った感じですね。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和5年度 第4回 法令・基準Aパート
最初の6問は法令と基準から難易度控えめの問題が出たな。
問1.高圧ガス保安法の目的
■問題文
高圧ガス保安法の目的において、災害を防止するために定められている事項として正しいのはどれ?
イ.高圧ガスの製造及び貯蔵を規制
ロ.高圧ガス容器の製造及び取扱を規制
ハ.高圧ガスの品質及び販売量を規制
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
販売量は定番の引っかけだったよなぁ。
条文を声に出して読むといーかもですね!
高圧ガス保安法 第1条
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000204#Mp-At_1
この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制するとともに、民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、もつて公共の安全を確保することを目的とする。
問2.高圧ガスの定義
■問題文
次の記述のうち正しいのはどれ?
イ.常用の温度で圧力が2.0㎫となる圧縮酸素で、現時点でその圧力が2.0㎫であるのは高圧ガスに該当
ロ.35℃時点で圧力が1.0㎫となる圧縮ガス(除外:圧縮アセチレンガス)は、現時点の圧力が1.0㎫未満でも高圧ガスに該当
ハ.圧力が0.2㎫となる場合の温度が30℃である液化ガスは高圧ガスに該当
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
本編で整理した表を貼っておこうか。
高圧ガスの定義 | どのガスが | 温度が | 圧力が |
---|---|---|---|
① 圧縮ガス | 毒性の無いガス 酸素 ※②を除く | ・現在温度で ・35℃時点で | 1.0㎫ ≦ 圧力 |
② 圧縮アセチレンガス | 圧縮アセチレンガス | ・現在温度で ・15℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
③ 液化ガス | 液化ガス | ・現在温度で ・35℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
特定品目 (特殊高圧ガス) | ④液化シアン化水素 液化ブロムメチル ※危険性が特に高い | ・35℃時点で | 無条件で |
問3.移動の監視の数量要件
■問題文
高圧ガスを車両で移動する場合に移動監視者が監視しないといけないのは?
イ.質量5,000㎏の液化酸素
ロ.質量10㎏の特殊高圧ガス
ハ.容積200㎥の圧縮ガスである毒性ガス(特殊高圧ガスは除く)
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
本編で整理した表と解説を見ておけば楽勝だな!
高圧ガスの種類 | 性質 | 監視が必要な数量 | 主な物質名 |
---|---|---|---|
① 可燃性ガス + 酸素 | 毒性なし + 可燃性 | 圧縮ガス:300㎥以上 液化ガス:3,000kg以上 | アセチレン・エチレン 天然ガス・水素 ※1 酸素(酸素は不燃性) |
② 液化石油ガス | 可燃性 | 質量:3,000kg以上 | LPガス (プロパン・ブタン・プロピレン) |
③ 毒性ガス | 毒性あり | 圧縮ガス:100㎥以上 液化ガス:1,000kg以上 | 塩素・二酸化硫黄 アンモニア・一酸化炭素 酸化エチレン |
特殊高圧ガス | ④毒性あり + 可燃性 | 数量に関係なく 監視が必要 | ホスフィン(リン化水素) モノシラン・ジシラン 他4種・計7種 |
問4.ローリーによる高圧ガス移動
■問題文
タンクローリでの高圧ガス移動について正しいのはどれ?
イ.容器元弁・緊急遮断装置に係るバルブや主要な付属品が突出した容器は、車両の右側面以外に設置した操作箱へ付属品等を収納し、また操作箱と後部バンパとの水平距離を20cm以上とする
ロ.液化ガスのうち、可燃性ガス・毒性ガス・特定不活性ガス・酸素の充填容器等には液面計を設置し、液面計は液面を目視により容易に確認できるガラスを用いた液面計を使用する
ハ.可燃性ガス・特定不活性ガス・酸素・三フッ化窒素を移動する際、消火設備や災害時の応急措置に必要な資材・工具を携行した
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は5.イ・ハ、ですね。
これ、前回(R5.第3回)と同じだな。
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問5.バラ積みでの液石の移動
■問題文
液化石油ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合、正しいのはどれ?
イ.移動監視者は質量3,000㎏以上の液化石油ガスの移動を監視する際、常に所定の免状または講習の終了証を携帯する必要がある
ロ.内容積120ℓ未満の充填容器等は、消防法で定める危険物第四類と混載可能
ハ.充填容器等は、転落・店頭等による衝撃を防止する措置を講じてさえいれば、バルブの損傷防止措置は講じなくても良い
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
選択肢のロ.は前回は「全ての危険物」だったのが今回は「第四類(乙4)」に限定してきたな。
項目 | バラ積みでの積載・運搬に関する基準 |
---|---|
容器の保護 (共通) | ①内容積が5ℓ超の充填容器はバルブ損傷防止の措置を講ずる 1.プロテクター・キャップ等を取付する 2.ゴム製・布製のマット等で緩衝しボンベに衝撃を与えない |
容器の保護 (毒性ガス) | ②毒性ガスの充填容器は木枠またはパッキンを施し保護する |
③ 容器の積み方 | 圧縮ガスの充填容器は横積みを原則とする ・立積みまたは斜め積み:アセチレン・液化塩素・液化炭酸ガス |
④ 容器の位置 | 充填容器の後端は車両の後ろバンパから30㎝以上離す |
⑤ 充填の限界 | 充填容器に高圧ガスをフル充填ではなく10-15%は空間を残して充填 |
混載禁止 | ⑥以下の組合せでの混載をしない 1.120ℓ以上の酸素またはアセチレンと危険物乙4類 2.塩素とアセチレン・アンモニア・水素 |
バルブの向き | ⓻可燃性ガスと酸素の充填容器はバルブを互いに向き合わせない |
問6.ツーマン運行のルール(現行)
■問題文
特殊高圧ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合、交代して運転させる為に車両1台に運転者2名を充てるのは次のどれ?
イ.1人の運転者が1日10時間運転し、その中で最長の連続運転時間が2時間
ロ.1人の運転者が1日6時間運転し、その中で最長の連続運転時間が2時間
ハ.1人の運転者が1日8時間運転し、その中で最長の連続運転時間が5時間
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は5.イ・ハ、ですね。
本編で整理した基準も見ておきましょう!
またツーマン運行の問題が出たな。2024年問題もあるから次回以降も出題されるんだろうな。
これ、守ってない会社が多いですからね…
法令・基準の前半はここまでで、前々回までの配置に戻った感じだなぁ。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和5年度第4回 計算・性状
ここから9問は計算問題と性状だな。
問7.ゲージ圧力と絶対圧力
■問題文
圧力について正しいのはどれ?圧力の変換に使う大気圧は標準大気圧で。
イ.0.2㎫(絶対圧力)= 20㎪(絶対圧力)
ロ.1.0㎫(絶対圧力)> 1.1㎫(ゲージ圧力)
ハ.70㎫(ゲージ圧力)= 70 × 106㎩(ゲージ圧力)
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は3.ハ、ですね。
選択肢のハ.は落ち着いて10を6回掛ければメガになるっつーだけだな。
圧力の変換とかは本編のここで纏めてたな。
問8.基礎的な計算
■問題文
次の記述で正しいのはどれ?
イ.ボイル・シャルルの法則では、一定の気体の体積は絶対圧力に反比例し、絶対温度に比例する
ロ.アンモニアの分子量が17であるとき、1㏖の質量は17gとなる
ハ.絶対温度でT(K)とセルシウス温度のt(℃)の間には、T=273.15+tという関係が成り立つ
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
本当に基礎を確認してきたな…
問9.ボイル・シャルルの法則
■問題文
気体が容器に25℃、ゲージ圧力200㎪で充填されている。気体の温度を40℃に上げたら容器内のゲージ圧力は幾つになる?
■選択肢
1.215㎪ 2.250㎪ 3.280㎪
4.320㎪ 5.380㎪
正解は1.215㎪、ですね。
ごく普通のボイル・シャルルの計算だったな。
この計算が苦手だったら一度、本編の計算例を一緒に計算してみるといいな。
問10.液化ガスの性状
■問題文
液化ガスの性質について正しいものはどれ?
イ.大気圧において液化酸素の沸点は液化アンモニアの沸点より高い
ロ.プロパンの飽和蒸気圧は、温度が同じなら小型容器に充填した時よりも大型容器に充填した時の方が高い
ハ.容器に液化ガスを充填する際、容器内上部の空間が小さすぎると温度上昇で内圧が上がると破裂する恐れがある
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は3.ハ、ですね。
この問題はガスの種類を複数跨ぐから、攻略はここで出てくる表をしっかり覚えてからだな。
問11.燃焼と爆発
■問題文
可燃性ガスの燃焼と爆発について正しいものはどれ?
イ.モノシランは発火源がなくても常温の大気中に出れば発火する
ロ.静電気の放電は発火源となる事がある
ハ.分解爆発性のガスは支燃性ガスがなくても爆発する事がある
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
これは易しくてラッキー問題だよなぁ。
少し前の回は問11がナイトメアモードだったんですけどね…
危険物乙4でも燃焼について書いているページがあるので、一緒に見ておくといーかもです!
問12.可燃性ガスと酸素の性状
■問題文
可燃性ガスと酸素について正しいのはどれ?
イ.アセチレンは無色で分解爆発性
ロ.酸素は可燃性ガスであり、空気中には約21%含まれる
ハ.エチレンガスには特殊なニオイがあり、水によく溶ける
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
前回に続いてエチレンが出たけど、作問者さんはエチレンの甘い芳香がお好きなのか?
可燃性ガス+酸素 | 可燃性 | 範囲 | 爆発臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|
C2H2 | アセチレン引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | ニンニク臭 | 0.91 | ▲84℃ |
C2H4 | エチレン引火性 | 3% ~ 36% | 甘い芳香 (エーテル臭) | 0.98 | ▲104℃ |
(メタン) CH4 | 天然ガス引火性 | 5% ~ 15% | 無臭 | 0.55 | ▲161℃ |
H2 | 水素引火性 | 4% ~ 75% | 無臭 | 0.07 | ▲253℃ |
O2 | 酸素不燃性 ※支燃性※ | - | 無臭 | 1.11 | ▲183℃ |
問13.毒性ガスの性状
■問題文
ガスの性質について正しいのはどれ?
イ.塩素には毒性と支燃性があり、息の詰まるような刺激臭がある
ロ.アンモニアは水によく溶け、水溶液はアルカリ性を示す
ハ.一酸化炭素は可燃性ではないものの、毒性が強い
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
一酸化炭素は二酸化炭素の「出来損ない」だから「まだ燃える」んだよな。
毒性ガス 液化石油ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cl2 | 塩素不燃性 ※支燃性※ | - | 粘膜刺激 | 0.1 | 刺激臭 | 2.50 | ▲34℃ |
SO2 | 二酸化硫黄不燃性 | - | 気管支炎 | - | 刺激臭 | 2.20 | ▲10℃ |
NH3 | アンモニア引火性 | 15% ~ 28% | 粘膜刺激 | 25 | 刺激臭 | 0.60 | ▲33℃ |
CO | 一酸化炭素引火性 | 13% ~ 74% | 酸素欠乏 低体温 | 25 | 無臭 | 0.97 | ▲192℃ |
(CH2)2O | 酸化エチレン 引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | 窒息 肺水腫 | 1 | エーテル臭 | 1.49 | 11℃ |
(プロパン) C3H8 | 液化石油ガス引火性 | 2% ~ 10% | 麻酔性 窒息 | - | 不快臭 ※着臭※ | 1.52 | ▲42℃ |
問14.LPガスの性状
■問題文
LPガスについて正しいのはどれ?
イ.LPガスの1成分であるプロパンは液体・気体とも無色で、標準状態では空気より重い
ロ.LPガスは不完全燃焼で一酸化炭素を発生する恐れがある
ハ.液体のLPガスは皮膚に触れると凍傷を起こす恐れがある
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
液体のLPガスは気化熱が大きいから凍傷の恐れありだな。
問15.特殊高圧ガスの性状
■問題文
特殊高圧ガスについて正しいのはどれ?
イ.モノゲルマンは常温以下でも分解爆発する可能性がある
ロ.モノシランの発火点および沸点はともに0℃以下
ハ.ジシランは空気とほとんど反応しない
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は4.イ・ロ、ですね。
モノシラン・ジシランは毎度よく出るよなぁ。
特殊高圧ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | 発火点 |
---|---|---|---|---|---|---|
SiH4 | モノシラン自然発火性 | 1% ~ 100% | 粘膜刺激 | 5 | 刺激臭 | ▲162℃ |
Si2H6 | ジシラン自然発火性 | 1% ~ 100% | 粘膜刺激 | 不明 | 刺激臭 | ▲100℃ 以下 |
PH3 | ホスフィン自然発火性 | 2% ~ 100% | 神経障害 | 0.05 | 腐魚臭 | 28℃ |
GeH4 | モノゲルマン 引火性 分解爆発性 | 2% ~ 100% | 腎障害 血液毒 | 0.2 | 吐気催す 変な臭い | 85℃ |
AsH3 | アルシン引火性 | 5% ~ 78% | 精神錯乱 溶血 内臓疾患 | 0.005 | ニンニク臭 | 225℃ |
H2Se | セレン化水素引火性 | 8% ~ 62% | 胃腸衰弱 呼気臭化 | 0.05 | ニンニク臭 | 85℃ |
B2H6 | ジボラン引火性 | 1% ~ 93% | 筋力低下 腎障害 | 0.1 | 気持悪い 甘い臭い | 38℃ |
化学好きとしてはホスフィンの毒性や解毒方法とかにも触れてほしいんですけどね…どーでしょうか、作問者さん?
…計算・性状はここまでだな。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和5年度 第4回 法令・基準Bパート
最後の5問は法令と基準で前半とは別の論点の問題だな。
問16.ローリーでの高圧ガス移動
■問題文
ローリーでの高圧ガスの移動について正しいのはどれ?
イ.高圧ガスを移動する時、車両の前部および後部の見やすい箇所に警戒表を掲げた
ロ.可燃性ガスを移動する時に携行する資材や工具の維持管理は、3カ月に1回点検している
ハ.高圧ガスを移動する時、運行時間を厳守するためガス漏れ等の異常は移動開始前のみとし、移動終了時の点検は省略している
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
これ、もともとは前半に出てたレベルだな。
基準 | ローリー・バラ積みでの共通事項 |
---|---|
移動監視者 | ①移動監視者は移動の監視をする際、常に免状・講習の修了証を携帯する ・甲 乙 丙種いずれかの化学責任者免状 ・甲 乙種どちらかの機械責任者免状 ・高圧ガス 移動監視者講習の修了証 |
② 携行品 (装備) | ・車両には小型消火器2つ以上と応急措置に必要な資材・工具を携行する ・毒性のあるガスを移動する際、保護具と除害剤・工具を携行する ・携行品は月に1回以上の点検をする |
③ 携行品 (書面) | (イエローカードの携行) 高圧ガスを移動する際、ガスの名称・性状・災害防止についた書かれた書面を 移動中に携帯し、内容を遵守する |
④ 警戒標 | 車両の見やすい箇所に(前後各1枚)警戒標を掲げる ・警戒標のサイズは横幅が車体幅の1/3以上 ・バラ便は積載容量が50ℓ以下(25ℓ容器2本まで)の場合は警戒標いらない |
⑤ 充填容器 | 一般複合容器は刻印※1 の年月から15年以上経過したものを使用しない |
⑥ 温度 | 充填容器または内部のガスの温度は40℃以下に保つ |
⑦ 表示 | 容器のバルブやコックは開閉方向と開閉状態を外部から容易に識別可能にする |
⑧ 点検 | ・移動の開始時・終了時とも異常の有無を点検する ・異常がある場合は必ず措置を講ずる |
移動の経路 | ⑨移動の経路は繁華街・人混みを避ける ※著しく遠回りの場合は通っても良い |
悪路の走行 | ⑩凹凸の多い道路を走行した後は一旦停止し積載状況・バルブの緩みを確認する |
運転の交代 | ⑪次の場合は車両1台に運転者2人を乗務させ、交代して運転する ・1人の連続運転時間が10分以上かつ4時間を超えて30分の休憩を挟まない場合 ・1人の運転者の運転時間が1日9時間を超える場合 |
駐車 | ⑫・建物の2F以上への駐車不可、運転者はやむを得ない場合以外は車両を離れない ・坂道での駐車は必ず車輪止めを使用する |
問17.高圧ガスの移動
■問題文
高圧ガスの移動について適切なのはどれ?
イ.縦型の可搬式超低温容器の場合、残ガス容器は横積みにしての移動OK
ロ.液化ガスを充填した容器等を斜め積みする場合、安全弁の放出口は下に向ける
ハ.毒性ガスの充填容器を急停車・衝突などの衝撃に備えて木枠またはパッキンで固定する
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は3.ハ、ですね。
本編のここで纏めてる内容だが、随分と易しい問題だったな…?
問18.ローリー容器の付属品等
■問題文
タンクローリ用容器の付属品等について正しいのはどれ?
イ.防波板は液化ガスの液面揺動を防止するためにある
ロ.緊急遮断装置は運行中、必ず「開」の状態を維持する
ハ.ブルドン管圧力計は容器の内圧を知るためにあり、圧力計導管の取出部は液相部にある
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は1.イ、ですね。
圧力計は気相部、温度計は液相部で混同注意だな。
結局は本編で一まとめにしたローリーの車体関連の事が前半・後半に分かれて出題されてるだけだな。
問19.高圧ガス容器
■問題文
高圧ガス容器について正しいのはどれ?
イ.充填可能なガスの名称を、アセチレンなので白色で明示した
ロ.容器の表面積の1/2以上を白色に塗ったので、液化塩素を充填する
ハ.容器に刻印されているVの意味は内容積(ℓ)を示す
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は5.イ・ハ、ですね。
容器の刻印と色の問題も毎回定番だな。
問20.非常時の措置
■問題文
高圧ガス移動中の非常時の措置について適切なのはどれ?
イ.LPガスが漏えいし、燃焼・爆発の危険性があったので現場周辺の火気制限をした
ロ.非常時の初期対応の為、第一通報を近くの通報人にお願いした
ハ.車両からの漏えいは少量であったので、付近の安全を確認したうえで安全な場所まで移動してガス漏れを止めた
■選択肢
1.イ 2.ロ 3.ハ
4.イ・ロ 5.イ・ハ 6.ロ・ハ
7.イ・ロ・ハ
正解は7.イ・ロ・ハ、ですね。
定番の問題で〆だな。
後半はいつも通りな感じでしたね。
…ふぅ。20問終わったなぁ…
続けて1つ前の過去問も流しますか?
高圧ガス移動監視者-過去問 令和5年度第4回 振り返り
もういいかー?
いーんじゃないですか?
2/16に検定を受けられた皆様、寒暖差と花粉が飛ぶ中にお疲れさまでした!
俺、花粉症だから解説考えてる時、鼻水とまらんくてしんどかったなぁ…
花粉症には蜂蜜ですよ!あ、わたしの蜂蜜ボトルはお触り厳禁ですよ?
あのニュースみたいな事はしねーよ…
当たり前ですよwで、今回の問題はどうでしたか?
問題の配置を戻しながらツーマン運行の問題を残した意図が気になるんだよな。
それはありますね。4月の法改正は運行管理者のページでも触れる予定なので、意識していた方が良いですね。
…24年問題だからなのか、法令無視なローリー会社が多すぎだからなのか、どっちなんでしょーね…?
さて、一旦〆としましょうか。
〆はいいけど花粉症よ…やっぱ蜂蜜が良いのかね…
…ニュースのあれって、どういう欲求を満たしてくてあんな事すんだ?
…理解不能です。とりあえず怖いので、わたしの蜂蜜やスプーンとかには触らないで下さいね?
これから高圧ガス移動監視者の資格取得をする方は、試験対策用に本編も見て頂ければです。
■高圧ガス移動監視者 ページ一覧
①:高圧ガス移動監視者の概要
②:高圧ガス-法令・基準
③:高圧ガス-計算・性状
④:過去問-令和5年度 第2回
⑤:過去問-令和5年度 第3回
⑥:過去問-令和5年度 第4回 ◀◀ NOW
⑦:過去問-令和6年度 第1回
⑧:過去問-令和6年度 第2回
⓽:過去問-令和6年度 第3回