2025年(令和7年)2月に実施された高圧ガス移動監視者講習の検定問題(過去問)を、見て覚えている限りで再現してみました。
今のところ「令和最新版の過去問」です。

ここは高圧ガス移動監視者の令和6年度 第4回の検定問題を再現して解いてみるページなんだなぁ。

何でまた左側なんですか?

前回は俺が解説だったからなぁ…

じゃー今回の解説担当はわたしでいきましょーか…

解説の途中で学習の本編ページへリンクを貼る問題も出てくるので、本編も見ておこうって人は見に行ってくださいです。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第4回 概要
今回の検定試験の実施内容と次回の予定です。
仕様 | 情報 |
---|---|
検定 実施日 | 令和7(2025)年2月14日 |
検定会場 | 宮城県 千葉県・東京都・神奈川県 愛知県 香川県 沖縄県 |
制限時間 | 90分 |
問題数 | 20問 |
合格基準 | 正答率60% |
合格発表日 | 試験日から1カ月後くらい |
実施予定 次回検定 | 令和7年度 第1回 令和7(2025)年5月23日 |
次回 会場予定 | 千葉県・東京都 新潟県 大阪府 北海道 |

バレンタインデーに試験でしたねー

当日はチロルチョコをドカ食いしていたんだったか…?
問題として出題された論点を纏めます。
出題 | 問題の主たる論点 | 前回 配置 |
---|---|---|
法令 基準 | ②高圧ガスの定義 ③ローリーでのガス移動 ④バラ積みでのガス移動 ⑤液石のガス移動 ⑥バラ積みでのガス移動 | ①高圧ガス保安法の目的 = = = ⑤ - = |
計算 性状 | ⑧基礎的な計算 ⑨アボガドロの法則 ⑩液化ガスの性状 ⑪燃焼と爆発 ⑫可燃性ガスの性状 ⑬毒性ガスの性状 ⑭LPガスの性状 ⑮特殊高圧ガスの性状 | ⓻ゲージ圧力と絶対圧力 = = - = = = = = = |
法令 基準 | ⑰高圧ガス容器の取扱い ⑱ローリー容器と付属品 ⑲高圧ガス容器 ⑳非常時の措置 | ⑯高圧ガスの移動⑰ - = = = |

今回は問題の出方が少し変わってましたねー

とは言え、急に難化した訳でもないから基本に忠実であれば何も問題なく解けるな。
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第4回 法令・基準Aパート


法令・基準の前半6問から見ていきましょー!
問01.高圧ガス保安法の目的
次の記述のうち、高圧ガス保安法の目的において、高圧ガスによる災害を防止するために定められている事項として正しいものはどれか
イ.高圧ガスの販売量及び販売価格を規制すること
ロ.高圧ガスの製造及び消費を規制すること
ハ.民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進すること

正解肢はロ・ハ、だな。

他の過去問の解説でもよく書いてましたが、販売量は「ひっかけ」ですね。
高圧ガス保安法 第1条
この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制するとともに、民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、もつて公共の安全を確保することを目的とする。
問02.高圧ガスの定義
次の記述のうち正しいものはどれか
イ.常用の温度において圧力が 9 メガパスカルとなる圧縮水素であって現にその圧力が 9メガパスカルであるものは、高圧ガスである
口.溫度 35 度において圧力が 1.5 メガパスカルとなる圧縮ガス(圧縮アセチレンガスを除く。)は、高圧ガスである
ハ.圧力が 0.2メガパスカルとなる場合の温度が0度未満である液化ガスは、高圧ガスではない

正解肢はイ・ロ、だな。

ハの肢は新作(?)でしょーか…?常用の温度とか現在温度に0℃未満も入ると言えば入りますもんね…
高圧ガスの定義 | どのガスが | 温度が | 圧力が |
---|---|---|---|
① 圧縮ガス | 毒性の無いガス 酸素 ※②を除く | 現在温度で or 35℃時点で | 1.0㎫ ≦ 圧力 |
② 圧縮アセチレンガス | 圧縮アセチレンガス | 現在温度で or 15℃時点で | 0.2㎫ ≦ 圧力 |
③ 液化ガス | 液化ガス | 現在温度で or 35℃時点で | |
特定品目 (特殊高圧ガス) | ④液化シアン化水素 液化ブロムメチル ※危険性が特に高い | 35℃時点で | 無条件で |
問03.ローリーでのガス移動
タンクローリによる高圧ガス(液化石油ガスを除く。)の移動に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.容器に設けたバルブ又はコックには、開閉方向及び開閉状態を外部から容易に識別するための措置を講ずること
ロ.ガスを送り出し、又は受け入れるために用いられる容器元弁を容器の後面に設けたため、容器元弁及び緊急遮断装置に係るバルブと車両の後バンパの後面との水平距離を 30 センチメートルとした
ハ.車両の地盤面からの最大高が容器(当該容器の頂部に設けた附属品を含む。)の地盤面からの高さより高い場合には、 高さ検知棒を設けること

正解肢はイ、だな。

普通の基準の問題でしたね
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問04.バラ積みでのガス移動
高圧ガスの充填容器等(液化石油ガス用のものを除く。)を車両に積載して移動する場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.充填容器等(内容積が 5リットル以下のものを除く。)には、転落、転倒等による衝撃及びバルブの損傷を防止する措置を講じ、かつ、粗暴な取扱いをしないこと
口.水素の充填容器等と酸素の充填容器等とを同一の車両に積載して移動するときは、これらの充填容器等のバルブが相互に向き合わないようにすること
ハ.質量 1200 キログラムの液化塩素のみを移動するときは、移動監視者に当該高圧ガスの移動について監視させる必要はない

正解肢はイ・ロ、だな。

あ、数量要件と取扱基準を絡めた問題になりましたね。一応、各単体の問題よりは難易度が上がりましたね。
高圧ガスの種類 | 性質 | 監視が必要な数量 | 主な物質名 |
---|---|---|---|
① 可燃性ガス + 酸素 | 毒性なし + 可燃性 | 圧縮ガス:300㎥以上 液化ガス:3,000kg以上 | アセチレン・エチレン 天然ガス・水素 ※1 酸素(酸素は不燃性) |
② 液化石油ガス | 可燃性 | 質量:3,000kg以上 | LPガス (プロパン・ブタン・プロピレン) |
③ 毒性ガス | 毒性あり | 圧縮ガス:100㎥以上 液化ガス:1,000kg以上 | 塩素・二酸化硫黄 アンモニア・一酸化炭素 酸化エチレン |
特殊高圧ガス | ④毒性あり + 可燃性 | 数量に関係なく 監視が必要 | ホスフィン(リン化水素) モノシラン・ジシラン 他4種・計7種 |
項目 | バラ積みでの積載・運搬に関する基準 |
---|---|
容器の保護 (共通) | ①内容積が5ℓ超の充填容器はバルブ損傷防止の措置を講ずる 1.プロテクター・キャップ等を取付する 2.ゴム製・布製のマット等で緩衝しボンベに衝撃を与えない |
容器の保護 (毒性ガス) | ②毒性ガスの充填容器は木枠またはパッキンを施し保護する |
③ 容器の積み方 | 圧縮ガスの充填容器は横積みを原則とする ・立積みまたは斜め積み:アセチレン・液化塩素・液化炭酸ガス |
④ 容器の位置 | 充填容器の後端は車両の後ろバンパから30㎝以上離す |
⑤ 充填の限界 | 充填容器に高圧ガスをフル充填ではなく10-15%は空間を残して充填 |
混載禁止 | ⑥以下の組合せでの混載をしない 1.120ℓ以上の酸素またはアセチレンと危険物乙4類 2.塩素とアセチレン・アンモニア・水素 |
バルブの向き | ⓻可燃性ガスと酸素の充填容器はバルブを互いに向き合わせない |
問05.バラ積み(液石)のガス移動
液化石油ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.内容積が 120 リットルの充填容器1本を車両に積載して移動するときは、当該車両の見やすい箇所に警戒標を掲げる必要はない
ロ.充填容器等は、常に温度 40度以下に保つこと
ハ.内容積が 120リットルの充填容器等を車両に積載して移動するときは、消火設備を携行しなければならないが、災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行する必要はない

正解肢はロ、だな。

液石の問題で一瞬びびりましたが、よく読んだら普通の基準の問題でしたねw
基準 | ローリー・バラ積みでの共通事項 |
---|---|
移動監視者 | ①移動監視者は移動の監視をする際、常に免状・講習の修了証を携帯する ・甲 乙 丙種いずれかの化学責任者免状 ・甲 乙種どちらかの機械責任者免状 ・高圧ガス 移動監視者講習の修了証 |
② 携行品 (装備) | ・車両には小型消火器2つ以上と応急措置に必要な資材・工具を携行する ・毒性のあるガスを移動する際、保護具と除害剤・工具を携行する ・携行品は月に1回以上の点検をする |
③ 携行品 (書面) | (イエローカードの携行) 高圧ガスを移動する際、ガスの名称・性状・災害防止についた書かれた書面を 移動中に携帯し、内容を遵守する |
④ 警戒標 | 車両の見やすい箇所に(前後各1枚)警戒標を掲げる ・警戒標のサイズは横幅が車体幅の1/3以上 ・バラ便は積載容量が50ℓ以下(25ℓ容器2本まで)の場合は警戒標いらない |
⑤ 充填容器 | 一般複合容器は刻印※1 の年月から15年以上経過したものを使用しない |
⑥ 温度 | 充填容器または内部のガスの温度は40℃以下に保つ |
⑦ 表示 | 容器のバルブやコックは開閉方向と開閉状態を外部から容易に識別可能にする |
⑧ 点検 | ・移動の開始時・終了時とも異常の有無を点検する ・異常がある場合は必ず措置を講ずる |
移動の経路 | ⑨移動の経路は繁華街・人混みを避ける ※著しく遠回りの場合は通っても良い |
悪路の走行 | ⑩凹凸の多い道路を走行した後は一旦停止し積載状況・バルブの緩みを確認する |
運転の交代 | ⑪次の場合は車両1台に運転者2人を乗務させ、交代して運転する ・1人の連続運転時間が10分以上かつ4時間を超えて30分の休憩を挟まない場合 ・1人の運転者の運転時間が1日9時間を超える場合 |
駐車 | ⑫・建物の2F以上への駐車不可、運転者はやむを得ない場合以外は車両を離れない ・坂道での駐車は必ず車輪止めを使用する |
問06.バラ積みでのガス移動
高圧ガスの充填容器等を車両に積載して移動する場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.アンモニアの充填容器等には、木枠又はパッキンを施さなくてもよい
口.内容積 120 リットル未満の液化石油ガスの充填容器等は、消防法別表に掲げる第 四類の危険物と同一の車両に積載して移動することができる
ハ.一般複合容器であって当該容器の刻印等に示された年月から 15年を経過したものを、高圧ガスの移動に使用しないこと

正解肢はロ・ハ、だな。

これも普通の基準の問題でしたね。

法令・基準の前半はここまでです!
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度第4回 計算・性状


さて、計算と各種ガスの性状のパートですね。
問07.ゲージ圧力と絶対圧力
次の圧力について圧力が低いものから高いものへ順に正しく並べると、どう並ぶか(改題)
イ.0.8 MPa(ゲージ圧力)
ロ.700kPa(ゲージ圧力)
ハ.0.7MPa (絶対圧力)
ニ.850kPa (絶対圧力)

正解はハ < ロ < ニ < イ、だな。

ゲージ圧力に0.101MPaを足して絶対圧力に揃えて比べるだけですね。
問08.基礎的な計算
次の記述のうち正しいものはどれか
イ.セルシウス温度 273 °Cを絶対温度に換算すると、およそ 546 K になる
ロ.アボガドロの法則に従うと、アンモニアの気体1mol は、標準状態でおよそ22.4L の体積を占める
ハ.塩素ガスの比重とは、標準状態で同体積の塩素の質量と空気の質量の比である

正解肢は全部、だな。

むむ…基本に忠実すぎる問題なのでコメントし辛い…w
問09.アボガドロの法則
液状のアンモニア 51kg がすべて蒸発して気体になった。この気体の体積は標準状態でおよそ何m3か。 ただし、この気体はアボガドロの法則に従うものとし、 アンモニアの分子量は 17 とする(改題)

単位がℓでなくてm3なのが引っかかりやすいかもな。

同じような問題は他の過去問でも出てましたが、どれも単位がℓでしたね…
問10.液化ガスの性状など
液化ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.密閉容器内の単一成分の液化ガスの蒸気圧は、液化ガスの量、気相部の大小によって変わるものではなく、液化ガスの種類と温度によってのみ定まる
ロ.液化ガスを容器中から自然蒸発させて消費するとき、ガスの消費量が多いと液化ガスの蒸発熱により容器内の液温と圧力が上がり、ガスの発生量が増大することがある
ハ.容器内のプロパン、ブタンからなるLPガスを自然蒸発させて消費するとき、プロパンよりも沸点の高いブタンは、プロパンよりも早く気化して消費される

正解肢はイ、だな。

ハの肢は、しれっと沸点の事を突っ込んで問う問題なので、こういうの好きです。
問11.燃焼と爆発
燃焼と爆発に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.常温、大気圧の空気中において、アンモニアの爆発下限界は、プロパンの爆発下限界よりも小さい値である
ロ.アセチレン、 メタンは自然発火性ガスであり、容器から大気中にガスが漏れると発火源がなくてもすぐに発火する
ハ.分解爆発性ガスは、 容器中に支燃性ガスが混入しなくても爆発することがある

正解肢はハ、だな。

メタンに自然発火性があったら、口臭の酷い人はどうなってしまうんでしょう…
可燃性ガス+酸素 | 可燃性 | 範囲 | 爆発臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|
C2H2 | アセチレン引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | ニンニク臭 | 0.91 | ▲84℃ |
C2H4 | エチレン引火性 | 3% ~ 36% | 甘い芳香 (エーテル臭) | 0.98 | ▲104℃ |
(メタン) CH4 | 天然ガス引火性 | 5% ~ 15% | 無臭 | 0.55 | ▲161℃ |
H2 | 水素引火性 | 4% ~ 75% | 無臭 | 0.07 | ▲253℃ |
O2 | 酸素不燃性 ※支燃性※ | - | 無臭 | 1.11 | ▲183℃ |
毒性ガス 液化石油ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cl2 | 塩素不燃性 ※支燃性※ | - | 粘膜刺激 | 0.1 | 刺激臭 | 2.50 | ▲34℃ |
SO2 | 二酸化硫黄不燃性 | - | 気管支炎 | - | 刺激臭 | 2.20 | ▲10℃ |
NH3 | アンモニア引火性 | 15% ~ 28% | 粘膜刺激 | 25 | 刺激臭 | 0.60 | ▲33℃ |
CO | 一酸化炭素引火性 | 13% ~ 74% | 酸素欠乏 低体温 | 25 | 無臭 | 0.97 | ▲192℃ |
(CH2)2O | 酸化エチレン 引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | 窒息 肺水腫 | 1 | エーテル臭 | 1.49 | 11℃ |
(プロパン) C3H8 | 液化石油ガス引火性 | 2% ~ 10% | 麻酔性 窒息 | - | 不快臭 ※着臭※ | 1.52 | ▲42℃ |
問12.可燃性ガスの性状など
可燃性ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.アセチレンは、単独でも加圧した状態では極めて不安定で、 火花、加熱、摩擦などにより自己分解しやすい
口.液化天然ガスは無色透明な液体で、 通常 -160°C程度の低温の状態で断熱容器に貯蔵される
ハ.水素の密度はあらゆるガスのうちで最も大きい

正解肢はイ・ロ、だな。

ハの肢、ガスの密度は雑に言うと分子量の大小なので、水素はとても小さいですね。
問13.毒性ガスの性状など
毒性ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.塩素は、アンモニア、アセチレンとは反応しない
口.一酸化炭素は、可燃性ガスで、純粋なものは刺激臭がある
ハ.液化アンモニアは、 強酸と接触すると激しく反応し、爆発飛散することがある。

正解肢はハ、だな。

アンモニア(アルカリ性)と強酸は激しく反応しますね。
毒性ガス 液化石油ガス | 可燃性 | 範囲 | 爆発人体影響 | 毒性濃度 | 許容臭気 | ガス 比重 | 沸点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cl2 | 塩素不燃性 ※支燃性※ | - | 粘膜刺激 | 0.1 | 刺激臭 | 2.50 | ▲34℃ |
SO2 | 二酸化硫黄不燃性 | - | 気管支炎 | - | 刺激臭 | 2.20 | ▲10℃ |
NH3 | アンモニア引火性 | 15% ~ 28% | 粘膜刺激 | 25 | 刺激臭 | 0.60 | ▲33℃ |
CO | 一酸化炭素引火性 | 13% ~ 74% | 酸素欠乏 低体温 | 25 | 無臭 | 0.97 | ▲192℃ |
(CH2)2O | 酸化エチレン 引火性 分解爆発性 | 3% ~ 100% | 窒息 肺水腫 | 1 | エーテル臭 | 1.49 | 11℃ |
(プロパン) C3H8 | 液化石油ガス引火性 | 2% ~ 10% | 麻酔性 窒息 | - | 不快臭 ※着臭※ | 1.52 | ▲42℃ |
問14.LPガスの性状など
LPガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.LPガスまたは LPG という言葉は、一般には液化天然ガスと訳される
ロ.LPガスは、常温、常圧で気体であるが、常圧の状態で冷却することにより、比較的容易に液化することができる
ハ.LPガスは、不完全燃焼を起こすと、一酸化炭素を発生する

正解肢はロ・ハ、だな。

イの肢はもはや定番、LP=Liquefied Petroleumの略でしたね。
問15.特殊高圧ガスの性状など
特殊高圧ガスに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.特殊高圧ガスは、いずれも爆発範囲が広いので、それらの漏えいガスが発火し火災になっているときに消火すると、かえって危険性が大きくなることがある
ロ.ジシランは、酸性の水およびアルカリ性の水とは反応しない
ハ.アルシンは、塩素やフッ素と反応しない

正解肢はイ、だな。

特殊高圧ガスは色々なモノと反応しやすいのも危ない理由の一つですね。

計算・性状はここまでです!
高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度 第4回 法令・基準Bパート


あと5問、法令・基準で終わりですねー!
問16.高圧ガスの移動
高圧ガスの移動に関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.塩素の充填容器等とアンモニアの充填容器等は、同一の車両に積載して移動してはならない
ロ.可燃性ガスをタンクローリにより移動するときに携行する応急措置に必要な資材、 工具等を、常に正常な状態に保持するため、 月2回点検した
ハ.內容積 47 Lの容器 5 本相当以上のアルシンを移動する車両に、ガスが漏えいしたときの除害の措置を講じた

正解肢は全部、だな。

携行品の点検は月イチが基準ですが、月2でしても悪い事はありませんね。
問17.高圧ガス容器の取扱い
高圧ガスの充填容器等の移動に関する次の記述のうち適切なものはどれか
イ.充填容器を容器置場から運ぶとき、足でけってころがしたり、肩にかついで運ぶ ことは避け、運搬車を使用して移動した
口.充填容器等を車両に荷積みする際に、作業効率を高めるため、充填容器等の容器弁やキャップの部分をつり上げて行った
ハ.50 kg 入り液化石油ガスの充填容器を車両に立積みに積載して移動した

正解肢はイ・ハ、だな。

ハの肢、基本的に横積みでモノによって縦積みするものがありますね。
問18.ローリー容器の付属品等
タンクローリ用容器の附属品などに関する次の記述のうち正しいものはどれか
イ.緊急遮断装置は、タンクローリの液取入れ取出し弁やホースなどが破損したり外 れたりしたときに、離れた場所から操作して、液やガスの噴出を緊急に停止するために取り付けられている
ロ.防波板は、容器内部の温度上昇を防止するために設けられている
ハ.アースコードは、タンクローリ用容器などに帯電した静電気を大地に放電するために用いる

正解肢はイ・ハ、だな。

今回のローリー容器付属品の問題、めっちゃ簡単ですねw
項目 | ローリーでの移動と容器・車体の設備等に関する基準 |
---|---|
① 防波板 | 高圧ガスの充填容器の内部に防波板を設けて液面揺動を防止する =タンクコンテナ・継目なし容器は対象外 |
② 高さ検知棒 | 容器の地盤面からの高さが車両の最も高い部分(主にトラクタヘッド)より 高い場合、高さ検知棒を設ける |
バルブ類の位置 | ③容器へ高圧ガスの送出・受入時に使用する容器元弁(バルブ)の位置により… 1.バルブ類が容器後方にある場合:車両の後ろバンパから40㎝以上離す 2.バルブ類が容器後方以外にある場合:車両の後ろバンパから30㎝以上離す 3.バルブ類が操作箱(※次項)内にある場合:車両の後ろバンパから20㎝以上離す |
④ 操作箱 | バルブ類や操作機器が容器から突出している場合、操作箱の中に収納する 操作箱は車両の右側面以外に設置する |
緊急遮断装置 | ⑤高圧ガスの送出中、弁やホースの破損等で漏出する場合は離れた場所から操作 タンクローリー運行中は緊急遮断装置を必ず閉止の状態で運行する |
⑥ 温度計 | 温度の検出部は容器内の液相部に取付する |
圧力計 | ⑦圧力計は容器の内圧を知るためのもの ブルドン管式の圧力計を容器内の気層部に取付する |
⑧ 液面計 | 容器に付属する液面計は差圧式の物を採用し耐圧部分ににガラス・合成樹脂など 損傷しやすい材料は使用しない |
⑨ アースコード | 液化ガスも運搬中に液面が揺動する事で静電気を蓄積する 荷卸し先でガスを送出する前に必ずアースコードを接地し静電気を放電する |
⑩ 配管 | 液やガスの配管はマフラなど熱い部分から20㎝以上離すか防熱措置を講ずる |
問19.高圧ガス容器
次の文章の穴埋めをしてみよう(改題)
液化石油ガスを充填する容器に刻印されている「TP」は【A】を表す。また、容器に表示されている「FP」は【B】であり、充填期限とともに文字色は【C】で表示する

おおっ見た事もない穴埋め問題だw

今までの過去問でも良く出た問題のアレンジバージョンですね。

テストのT、フルのF、文字色は↓の図で覚えちゃいましょう!

表示項目 | 記号 | 単位 | 刻印の意味 |
---|---|---|---|
内容積 | V | ℓ | 47.0ℓ 容器の容量 |
容器の 質量 | W | kg | 17.1㎏ 容器の重さ (付属品含まず) |
記号番号 | - | - | 固有の 管理番号 |
合格年月 | - | - | 14年8月 耐圧試験 合格年月 |
耐圧試験 圧力 | TP | ㎫ M | 3.0M(㎫) 試験した 圧力 |
最高充填 圧力 | FP | ㎫ M | 2.5M(㎫) 充填可能な 最大圧力 |

問20.非常時の措置
高圧ガスの移動中における非常時の措置に関する次の記述のうち適切なものはどれか
イ.液化ガスが大量に漏えいする事故が発生したため、所属会社に第1通報を行った
ロ.LPガスが漏えいし、 燃焼・爆発の危険性があったため、事故現場周辺の火気制限を行った
ハ.液化塩素の 50kg 用容器のバルブの溶栓からガスが漏えいしたため、防災キャップをパッキンを入れて取り付け、安全な場所へ移動した

正解肢はロ・ハ、だな。

イの肢、第1通報を会社にしたら運行管理者に怒られると思うんですよね…

これで20問、終わったなぁ。

今回は問題の形式が変わったのもあって、ちょっと楽しかったですね。
続けて1つ前の過去問も流しますか?

高圧ガス移動監視者-過去問 令和6年度第4回 振り返り

2/14に検定を受けられた皆様、お疲れさまでした!

強がりでも何でもなく、年齢的にチョコレートは食べるのがキツいからもう要らんな…

チョコレートよりも和菓子がいいって言ってましたもんねー

そーなんだよ。ポテチよりも煎餅だし、肉よりも魚がいいんだよな…

って何の話だよ。今回の試験の感想とか無いのか?

んー…そうですね。

忘れ去られたツーマン運行の出題はいつ復活?とかですか?

あれもういらねーよ、どうせ守る会社ねーんだし。

ですねー、今回みたいに問題の形式を変えて捻った出題の方が面白いです。

さて、今回はこの辺で。

焼き魚の美味い店、近くにないかな…
これから高圧ガス移動監視者の資格取得をする方は、試験対策用に本編も見て頂ければです。
■高圧ガス移動監視者 ページ一覧
①:高圧ガス移動監視者の概要
②:高圧ガス-法令・基準
③:高圧ガス-計算・性状
④:過去問-令和5年度 第2回
⑤:過去問-令和5年度 第3回
⑥:過去問-令和5年度 第4回
⑦:過去問-令和6年度 第1回
⑧:過去問-令和6年度 第2回
⓽:過去問-令和6年度 第3回
⑩:過去問-令和6年度 第4回 ◀◀ NOW