このページは消防関係法令において定められている資格:危険物取扱者のトップページです。
危険物取扱者ってどういう資格?
危ないモノ(火災に関わる)を取扱う時に無いとイケナイ資格です。
ガソリンスタンドの仕事で給油する時に持ってないとダメとか、そーいうモノか。
そーです。
危険物取扱者の資格にもランクみたいのがあんだっけ?
全ての危険物を扱える甲種、特定の危険物を扱う乙種と、石油とかに限定した丙種ですね。
よく聞くのは乙種第四類、通称乙4だな。
乙4は求人での需要が高いのと職場の資格手当の要件になるので取ってて損はないですね。
俺、資格のための勉強とか10年以上してないけど取れるもんかね?
わたしも似たようなもんだったし、何とかなるんじゃないでしょーか…?
危険物取扱者の資格取得
危険物取扱者って何なの?的な事
危険物取扱者は、消防関係法令に基づいて(一財)消防試験研究センターが試験を実施しています。
また、免状の交付等は都道府県知事が行っています。
れっきとした国家資格ですが試験の難易度はそれほど高くなく、保有者も多いです。
火災に関わる危険物の取扱い等には、この危険物取扱者の免状が必要です。
資格持ちじゃないと危険物の取扱いはできません!
危険物取扱者の資格の種類
危険物取扱者の資格の種類は上位から、甲種 > 乙種 > 丙種 です。
免状 | 取扱い可能な 危険物 |
---|---|
甲種 | すべて 第一類~第六類 |
乙種 | 免状のある類のみ 例) 乙4免状のみは第四類のみ 乙2・4の免状なら第二・第四類 |
丙種 | 第四類の一部 ガソリン・灯油・軽油・重油 引火点130℃以上の第三石油類 第四石油類・動植物油類 ※特殊引火物・アルコール類は不可 |
危険物 甲種:最上位の危険物資格、全ての「類」を取扱いできる
危険物 甲種は化学工場で働く人や研究者など、この資格ありきの仕事をする方向け。
甲種は一定の要件を満たさないと受験できない制約(受験資格)がある事で、誰でもすぐに受験できるものではありません。
また、「危ないモノを運ぶ」だけなら乙種で必要なものを揃えるだけで良いです。
当サイトでは乙種の取得をターゲットとしているので、甲種向けの難しい内容は省略しています。
物流や運送の目線だと甲種を取っても使い切らんかもな…
危険物 乙種:甲種を6つの「類」に分けたようなもの
危険物 乙種は必要な「類」の免状を取得し、その「類」に属す物質の取扱等をします。
メジャーなのは乙種 第四類、通称:乙4ですね。
分類 | 通称 | 性質 | 状態 |
---|---|---|---|
第一類 | 乙1 | 酸化性 | 固体 |
第二類 | 乙2 | 可燃性 | 固体 |
第三類 | 乙3 | 自然発火性 禁水性 | 固体 液体 |
第四類 | 乙4 | 可燃性 | 液体 |
第五類 | 乙5 | 自己反応性 | 固体 液体 |
第六類 | 乙6 | 酸化性 | 液体 |
危険物 乙4を持っているとガソリンスタンドで給油作業ができたり、タンクローリーでガソリンの移送ができます。
取扱等が出来る危険物は免状を持っているものに限るので、乙4だけ持っている人は他の類の危険物を運べません。
乙4持ちの人が乙6の免状を取得する場合、試験は乙6の性状のみとなり、法令と物理化学は免除となります。
わたしも初めては乙4でした。みんなも同じかな…?
危険物 丙種:乙4の権限などを更に限定(制限)したもの
危険物 丙種はざっくり言うとと乙4の下位互換となる資格です。
試験の難易度も「それなり」でで取り易い資格ですが、取扱いできる物質が制限されたり有資格者としての権限も限定的です。
取得しているとガソリンスタンドで働くには有資格者としての手当が付くなどあるみたいです。
入門編として丙種を取るのはアリだけど、いずれ乙4を取っておきたいな。
危険物取扱者 乙種試験の合格基準等と資格取得までの流れ
危険物 乙種試験の合格基準と合格率
危険物 乙種の初回試験では3科目:法令・物理化学・性状を全て受けます。
3科目の場合の制限時間は2時間・問題数は35問で、合格基準は各科目それぞれが60%以上の得点で合格となります。
乙種で3科目受験の場合の合格率は、ざっくりと40%前後のようです。
捨て科目作れないやつだコレ…
既に乙種のどれかの免状(例えば乙4)を持っている人が乙2を追加という場合、受験する科目は「乙2の性状のみ」となります。
※法令と物理化学は免除。
この場合の問題数は10問で、6問以上の正解で合格=免状の追加申請可能となります。
乙種どれかの「性状のみ受験」パターンでの合格率は、70-80%前後のようです。
性状だけだととっても簡単!
危険物 乙種 資格取得までの基本的な流れ
危険物 乙種の試験申込~免状の交付を受けるまでの大まかな流れは以下となります。
- 試験10日前くらいにメールで通知される
- ここの「受験票の印刷」から受験票をダウンロードする
- 受験票を自宅かコンビニ等で印刷する
- 受験票に顔写真 4.5㎝×3.5㎝(6カ月以内に撮影)を貼る
今は画像データがあればコンビニのコピー機でも証明写真を作れるので、とりあえずスマホを持ってコンビニへ行けば何とかなりますね。
- 観光がてらにお好きな受験地で!
- 初回受験:3科目(法令・物理化学・性状)・2時間・35問
- 類の追加:1科目(性状のみ)・10問
居住地以外の都道府県で受験する場合、合格を見越して「免状発行手数料:2,900円分の収入証紙」を現地で買っておきましょう。
わたしは初回は近場で受けて、次からは観光半分で遠くの受験地にしてました!
免状の発行申請は、試験を受けた都道府県の消防試験研究センター支部を介して都道府県知事へ送付する、という流れです。
- 合格通知の右半分に必要事項を記入
- 合格通知の裏面に収入証紙2,900円分を貼付
- 顔写真 4.5㎝×3.5㎝を同封
- 返信用封筒と切手404円分を同封
このセットを一まとめにして消防試験研究センターへ送るだけで申請は完了です。
公式では郵便書留で送る事を推奨していますが、しれっと普通郵便で送ってみても受理されましたw
免状の発行申請をしてから約1カ月で、自分が送った返信用封筒と切手を使った郵便書留で免状が送られてきます。
受験日から免状の受取までは約2カ月くらいって見ておけばいーか。
危険物取扱者は試験申込~免状の受取までの手続は割とシンプルなので、基本的に待っていれば良いです。
試験で行った先の都道府県(STEP.3)で「収入証紙:2,900円」を買っておくと、免状発行申請(STEP.5)が楽になります。
収入証紙は基本的にその都道府県でしか買えないので、買い忘れると「免状発行手数料を現金書留で送る」等の余計な手間が発生します。
収入証紙とか普段ほとんど使わんもんなぁ…
わたし遠方でどうしても収入証紙が買えないところで仕方なく現金書留で…
危険物取扱者 乙種試験の科目
危険物取扱者の試験は甲種・乙種・丙種とも、法令・物理化学・性状の3科目で構成されています。
乙種の試験では、以下のような配置で出題されます。
乙種 問 | 科目 |
---|---|
1-15 | 関係法令 |
16-25 | 物理・化学 |
26-35 | 性状・消火 |
乙種の「類」の追加試験で法令と物理化学が免状となる場合、性状・消火の問26-問35のみマークシートで回答する事になります。
途中から回答するっつーのも不思議な感じよな。
危険物取扱者 乙種 関係法令
危険物乙種の合格率を下げているのは、この関係法令です。
消防関係法令は関連する法律・政令・省令などが細かく絡んでいて、試験でも容赦なく「そんな決めのソースはどこよ?」という事を問われます。
法令で満点を狙うには関係法令の条文を全て暗記する事ですが、そこまでするモノでもなく。
法令は「落ちない程度にやる」のがちょうど良いです。
当サイトでは乙4が初回受験となる方向けにざっくりと纏めた内容を書いています。
↑のページは危険物法令の「概要・まとめページ」で、ここから各論点のページへ移動できます。
俺もなんとか合格できたけど、法令で満点狙うのは意味ねーな。
危険物取扱者 乙種 物理化学
危険物乙種の3科目の中では理系に全振り(?)の物理化学です。
基本的に中学~高校の教科書くらいの難易度なので、出題範囲を一度やってしまえば特に問題ないような内容です。
中学・高校の頃、化学が好きだった人とかは「勉強して楽しい」科目かもです。
わたしは結構楽しんで勉強できました!
こちらも乙4で初回受験となる人向けにざっくりと纏めた内容を書いています。
↑ページで危険物取扱者 乙種向けの物理化学の内容は一応全て押さえています。
↑ページは法令ですが、燃焼と消火については物理化学の内容も絡めて解説しています。
物理化学は試験で手堅い得点源にできたぞ。
危険物取扱者 乙種 性状・消火
危険物乙種の3科目の中で「類」によって難易度の差が出るのが性状・消火です。
分類 | 性質 | 状態 | 注意事項 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
第一類 | 酸化性 | 固体 | 可燃物接触注意 | 他の物質を酸化する 助燃性で物質自体は燃えない |
第二類 | 可燃性 | 固体 | 火気厳禁 | 火気注意金属粉類など水NGの物質も | 第四類物質を含む固体
第三類 | 自然発火性 禁水性 | 固体 液体 | 禁水 火気厳禁 | 乾くと自然発火・水と接触すると発火 多くが↑両方の性質を持つ |
第四類 | 可燃性 | 液体 | 火気厳禁 | 可燃性蒸気を発する | 石油が原料の燃料・アルコール類
第五類 | 自己反応性 | 固体 液体 | 衝撃注意 火気厳禁 | 爆発するものが多い 乙5=爆発物という理解で良い |
第六類 | 酸化性 | 液体 | 可燃物接触注意 | 助燃性で物質自体は燃えない | 他の物質を酸化する
性状・消火だけで見れば第四類(乙4)は「難易度は低い」と言えます。
乙4の合格率を下げてるのは法令…(略
当サイトでは乙種の「類」それぞれの性状を見ていけるページを公開しています。
これらのページは、それぞれの「類」の概要ページで各物質の性状・貯蔵・消火のページへ移動できます。
割と実用的な気がするけどタダで公開して良いのか?
別にいーですよ。わたしもページ作りながら再学習になったし。
危険物取扱者 当サイト編集部員の免状など
ところで。
危険物取扱者の免状もってるんだよね?
ありますよー
乙種だけですけどね。
免状うpして見せて
はい、うp~
乙種全部あんじゃん。
危険物フルビットしないの?
これ以上はいいかな…
甲種の法令とか勉強しんどそうなんですよね…