危険物乙4 -計算問題まとめ: 指定数量・爆発下限界・熱化学の公式と解き方

「危険物乙4の計算問題、公式が覚えられない」「物理化学の計算で毎回落とす」——そんな受験者向けに、乙4試験で出る計算問題を公式とパターンごとにまとめました。

このページで扱うのは、①指定数量の倍数計算、②比重・蒸気密度、③爆発下限界(混合気体)、④熱化学方程式、⑤濃度計算——の5パターンです。どれも公式さえ覚えれば取れる得点源なので、捨てずに最後まで読んでください。

大前提として、乙4試験は電卓持込み禁止です。マークシートの裏や問題用紙の余白で筆算するしかないので、「公式を知ってるけど筆算で詰む」人もそこそこいます。練習段階から電卓は封印しておくと本番で慌てません。

おっさん

計算問題ってなんで毎回引っかかるんだろうな…公式が頭から消えてんだよ。

でぃでぃ

大丈夫ですよー!乙4の計算は出るパターンが決まってるので、公式5つだけ押さえれば9割の問題はカバーできますー!

INDEX

乙4の計算問題は捨てるべき?結論:捨てたら落ちる

乙4の試験は3科目すべてで60%以上の正解が必要です。総合点で受かっても、物理化学が6割未満だと不合格になります。

科目問題数合格基準
法令15問9問以上(60%)
物理・化学10問6問以上(60%)
性質・消火10問6問以上(60%)
乙4試験の科目別合格基準

物理化学10問のうち計算問題は2〜3問が定番。ここを丸ごと落とすと残り7〜8問で6問取らなきゃいけなくなり、一気に厳しくなります。

計算問題を「捨てる」のではなく、公式を5つに絞って暗記するのが最短ルートです。

公式①|指定数量の倍数計算(法令でも頻出)

製造所等で貯蔵する危険物が、指定数量の何倍にあたるかを求める計算。法令科目でも毎回1問は出る必須テーマです。

公式:指定数量の倍数 = Σ(貯蔵量 ÷ 指定数量)
※複数品目を貯蔵する場合は、それぞれの倍数を計算して合算する。

例題:ガソリン200L+灯油2000Lを貯蔵

ガソリン(第一石油類・非水溶性)の指定数量は200L、灯油(第二石油類・非水溶性)は1000L。

ガソリン:200 ÷ 200 = 1.0倍
灯油:2000 ÷ 1000 = 2.0倍
合計:1.0 + 2.0 = 3.0倍

指定数量の主な数値は丸暗記必須です。書き出すとこうなります。

品名指定数量代表例
特殊引火物50Lジエチルエーテル、二硫化炭素
第一石油類(非水溶性)200Lガソリン、ベンゼン
第一石油類(水溶性)400Lアセトン
アルコール類400Lメタノール、エタノール
第二石油類(非水溶性)1,000L灯油、軽油
第二石油類(水溶性)2,000L酢酸
第三石油類(非水溶性)2,000L重油、クレオソート油
第三石油類(水溶性)4,000Lグリセリン、エチレングリコール
第四石油類6,000Lギヤー油、シリンダー油
動植物油類10,000Lなたね油、ヤシ油
第4類危険物の指定数量一覧
でぃでぃ

水溶性は非水溶性の2倍!と覚えると一覧の半分は自動で出ますー。

おっさん

俺はガソスタで働いてた時、地下タンクが20kLって聞いてピンと来なかったんだよ。指定数量200Lの100倍だから「100倍貯蔵所」って覚え直したら腑に落ちた。現場の数字と紐付けると忘れねえぞ。

公式②|比重と蒸気密度

比重は「水を1としたときの物質の重さ」、蒸気密度は「空気を1としたときの蒸気の重さ」。乙4の危険物はほぼ全部、比重1未満(水より軽い)/蒸気密度1超(空気より重い)が基本です。

蒸気密度(空気=1)= 分子量 ÷ 29
※空気の平均分子量は約29。物質の分子量がこれより大きければ空気より重い。

例題:ガソリン(分子量約100)の蒸気密度は?

100 ÷ 29 = 約3.4(空気の3.4倍重い)
→ 蒸気は低所に滞留する。換気は床面付近から行うのが鉄則。

余談ですが、ガソスタの地下ピット内で人が倒れる事故はこの「重い蒸気が下に溜まる」性質が原因です。試験問題の「換気は下から」というのは、現場で人が死なないための知識。机上の知識じゃないんですよね。

公式③|爆発下限界・混合気体の計算(ルシャトリエの式)

爆発下限界(LFL)とは「これ以下では燃えない最低濃度」のこと。複数の可燃性ガスを混ぜたときの下限界を求める計算が乙4でも稀に出題されます。

ルシャトリエの式:
100 ÷ L = V₁/L₁ + V₂/L₂ + V₃/L₃ …
L:混合気体の下限界、V:各成分の体積%、L:各成分単体の下限界

主な乙4物質の燃焼範囲(覚えておくと有利)

物質下限界上限界
ガソリン1.4%7.6%
灯油1.1%6.0%
軽油1.0%6.0%
エタノール3.3%19%
ジエチルエーテル1.9%36%
主な第4類危険物の燃焼範囲
おっさん

俺は試験で爆発下限界の数値が出てこなくて、選択肢の「1.4%」を指差しながら30秒くらい固まった記憶ある。覚え方は何でもいいから、自分なりの語呂を作っとけ。「ガソリン1.4でいよいよ」「灯油1.1いいいい」、無理やりでOK。

ちなみにジエチルエーテルの上限界36%は突出して高い。「燃焼範囲が広い=危ない」の代表例として、性質消火科目でも狙われやすい数字です。

公式④|熱化学方程式の解き方

「メタン1molを燃焼させると891kJ発生する。10molなら何kJ?」という比例計算タイプ。難しく見えるが小学校の比の問題です。

解き方の3ステップ:
①与えられた熱化学方程式の係数と熱量を読み取る
②求める物質量との比を立てる
③発熱(+)/吸熱(−)の符号を確認

例題:C+O₂=CO₂+394kJ。炭素12gを完全燃焼させた発熱量は?

炭素12g=1mol。式から1molで394kJ発熱なので、394kJ。
※炭素24gなら2molで788kJ、6gなら0.5molで197kJ、と比例計算で対応。

公式⑤|濃度計算(質量パーセント濃度)

「20%の食塩水500gに含まれる食塩は?」レベルの計算が稀に出ます。中学レベルの理科なので落とさないように。

質量%濃度 = (溶質の質量 ÷ 溶液全体の質量)× 100

分母は「溶質+溶媒」であって溶媒だけじゃない。ここを間違える人が地味に多いです。私も模試で1回やらかしました。

計算問題が苦手な人のための勉強順序

「乙4 物理化学で落ちた」という人は、闇雲に問題集を解かず、以下の順で進めるのが効率的です。

①指定数量の倍数(法令でも使えるので一石二鳥)
②比重・蒸気密度(公式が単純)
③熱化学(比例計算だけ)
④濃度計算
⑤爆発下限界(ルシャトリエ)※余裕があれば

でぃでぃ

①〜④まで完璧にすれば、計算問題で2問中1問は確実に取れるようになりますー!

物理化学の計算以外で得点を稼ぐコツ

物理化学10問のうち、計算問題は2〜3問。残り7〜8問は用語の暗記問題です。燃焼の3要素、引火点と発火点の違い、静電気、酸化と還元——ここで5〜6問取れれば、計算は1問取れれば合格ラインに乗ります。

詳しい物理化学の暗記分野は、危険物-物理化学:乙4試験の計算問題・化学反応式など重要ポイント! もあわせてどうぞ。

試験当日のリアル|計算問題は「飛ばす勇気」も大事

本番で計算問題に出会ったら、1問あたり3分以上かかる気配がしたら飛ばすのがセオリーです。35問を120分で解くので、1問あたり3分強。計算で5分使うと、後半の知識問題で慌てて凡ミスします。

あと地味に重要なのが、マークシートの番号ズレ。私の周りにも「飛ばした問題のマーク欄まで詰めて書いてしまい、最後で発覚して10問書き直し」やった人いました。飛ばすときはマークシートに薄く丸印を付けておくと安全です(試験後に消す)。

おっさん

マーク欄のズレで落ちるとか…考えるだけで震えるな。

でぃでぃ

これマジで毎回会場で1人はやらかしてますー。受験料6,600円が紙1枚のミスで吹き飛ぶので気をつけてくださいねー!

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